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ライフワークとしての学びを考えます。

今プロフェッショナルが活躍するためには個人のシンクタンク力が必要だ

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「専門的な知識も、経験もあります。技術は一流です。」
 
というプロフェッショナルたちが、その力を存分に発揮するために、世の中に生かすために、これからの時代どのようにするべきなのか。
 
時代は変化しています。
音楽でいえば、あるほんの一握りのスタープレイヤー以外は、今までのように活動しているだけでは足りなくなってきたようです。
 
田坂広志さんの著書「プロフェッショナル進化論」では、個人が「7つのシンクタンク力」を持つことが全てのプロフェッショナルに求められる、と書かれています。

     ・・・・・(以下引用)・・・・・
 
第一 必要な情報や知識を集め、分析・統合する力 「インテリジェンス力」
第二 人々の知恵を集め新たな智恵を生み出す力 「コミュニティ力」
第三 これから何が起こるかの未来を予見する力 「フォーサイト力」
第四 これから何を目指すのかのビジョンを提示する力 「ビジョン力」
第五 これから何を為すべきかのコンセプトを提案する力 「コンセプト力」
第六 未来予見、ビジョン、コンセプトを広く伝える力 「メッセージ力」
第七 ビジョンとコンセプトにより変革の動きを生み出す力 「ムーブメント力」
 
     ・・・・・(以上引用)・・・・・

これから世の中の役に立つ人材となるには、専門的に学んできた技術や心得を通じて世の中に訴えていくこと、開かれていくことが必要だと思います。
 
音楽はまだまだ職人的な世界。
師匠から直接習った大事なノウハウや智恵は、ちょっとやそっとでは外に出さないような慣わしがまだあります。
しかし自分の中だけにじっとかかえて持っていても、もしかしたら一生役立たずに終わってしまうかもしれません。それでは生かされない。
ただでさえクラッシックは敷居が高いと思われていることもあり、ますます人は離れてしまいます。分かりやすい言葉を用いて、ふんだんに外に出していくべきだと思いました。
 
そこで、アマチュア、しかもエリート的ではない一般の方々のための合唱団の運営と指導を始めました。
そして、このブログを始めました。
 
分かりやすい言葉で専門知識を語ることがいかに難しいか。
一見簡単なように思えて、高度な職業的な智恵が必要だと思いました。
しかし、出し惜しみはすまい、と思っています。
 
ここでは、この「7つのシンクタンク力」が日々試されています。
 
これが正解だとは思いませんし、まだまだ模索は続きますが、シンクタンク力を身につけるための一つのヒントとしては「自分のフィールドを広げる」ということが必要ではないかと思っています。
縦と横の横を少し見てみようか、と考えてみるのです。
 
専門家はとかく、より深くより高くと、縦にこだわる傾向にあります。もちろん縦も大事ですが、同時に横にも目を向ける。そうすると今自分が出来ることは何か、足りないことは何か、自ずと見えてくるように思います。
 
これからは、いかにプロフェッショナルが今までの既成概念にとらわれずに、進化していくか、が求められているのだと思います。

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