鳥のように高いところからの俯瞰はできませんが、ITのことをちょっと違った視線から

各クラウドベンダーはサーバーレス・コンピューティング推し

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 ここ最近、パブリッククラウドのサービスで話題となっているのが、コードをサーバーなど用意せずに実行するサーバーレス・コンピューティングのサービスだ。

 今回のMicrosoftのBuildでも、Azure Functionsが発表されている。既にAmazon Web ServicesもAWS Lambdaを推しているし、IBMもOpenWhiskには力を入れている。Googleも「Google Cloud Functions」を公開しており、パブリッククラウドの主要ベンダーがみなサーバーレス・コンピューティングにフォーカスしているわけだ。

 そんな中、ハイブリッドクラウド推しで、どちらかといえばプライベートクラウドに強いDell EMCとなると、サーバーレスのところにFullsizeoutput 827bは少し及び腰という感じかもしれない。Dell EMC Worldのイベントの中で、VMwareのCEOであるパット・ゲルシンガー氏は、「サーバーレスは実はコストが高くなることもあるし、処理が重たいこともあるんだよ」的な発言もしている。このあたり、現状のプライベートクラウドでサーバーレス・コンピューティングの環境を実現するには、相当なリソースを用意する必要があるはず。それがあまり現実的ではないから、こういう発言になるのかもしれない。もちろんゲルシンガー氏が言うように、サーバーレス・アーキテクチャには向いていないワークロードがあるのも事実だろう。

 今は現実的ではないかもしれないが、IBMのOpenWhiskはOSS版もありオンプレミスの環境にインストールして利用できる点を優位性の1つだと主張していた。ちなみにAzure Functionsも、パブリックでも、セミプライベートでもプライベートでも利用できると主張している。1つ加えると、Dell EMCはAzure Stackの環境を提供すると発表しているので、ここではAzure Functionsも動かせると言うことにはなる。

 ところで先日、Azure Functionsの話を聞いているときに面白いなと思ったことがある。大企業などには、すでにサーバーレスにも使えそうなコンピューティングリソースが眠っている可能性があると言うのだ。それは従業員用にたくさん利用されているデスクトップPCやノートPCなどだ。夜間などPCが利用されていないときに、それらのリソースをグリッド化して利用できれば、追加のIT投資なしでもサーバーレスの環境を構築できるかもしれないと言うのだ。

 さらに将来的には、利用するのはPCではなくスマートフォンなどでもいいかもしれないと。そうなればさらに膨大なリソースがすでに実在するのは確かだ。これが実現できるようになれば、何もパブリッククラウドの環境だけがサーバーレスのプラットフォームという訳ではなくなる。これはかなりユニークなシナリオだけれど、実現できれば他のベンダーは追随できないだろうとMicrosoftのAzure App Serviceの開発チームを率いるプリンシパル・プログラム・マネージャーのアパルバ・ジョシ氏は言っていた。

 このシナリオ、近未来的なものだとも考えられる。が、すでに実現できる技術要素は揃いつつあるのでは。むしろ障壁になるのは、安全性への懸念とか社内ルールの制限とか、そっちのほうなんじゃないかなぁとも思うところだ。

Comment(1)

コメント

TETSU

自分的にはこの「サーバーレス」ってのがどうも呼び名がしっくりこないんだよね。
仮想化の時すでにサーバーレスになってる気もするし(インフラ担当が頑張ればだけどw)PaaSなんてもろサーバーレスだったしw
今のサーバーレスって、サーバーを意識しないことよりも、イベント駆動のプログラムを簡単に書けるって方が重要な気がしてる(まぁAmazonのしか知らないけど)
仕組み的には、インスタンスを自動で起動してプログラムを実行してくれてるようだけど・・確かにこの方法だと大量のプログラムを実行するのには無駄が多い。仕組み的にはCGIの時代に逆戻りの感じが・・プロセス起動の無駄が大きかった、大量のサーバーでインスタンスの起動が無視できるってレベルのAmazonの凄さは感じるけどw

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