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広告の最適化にもAIを活用する時代に

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 本日は記者発表3連チャンでした。1本目がAIを使った広告の最適化のソリューションを新たに日本で展開するAppierの発表会。

 サービスとしてはDSP(Demand Side Platform)という領域に入るけれど、単にどのメディアに広告を打つのがいいのかという話しではなく、デバイスの選択も最適化するのが特長。

 OracleのBlueKaiのような仕組みの場合は、どの媒体でどんな広告をどういうタイミングで誰に向けて出せば良いかの判断は、蓄積されているビッグデータなりを分析して判断できる。Appierの場合は、さらにそれに加えてデバイスを見極められるのが特長だ。なので彼らはそのサービスをクロスデバイス・ターゲティングなんて言葉を使って表している。

 現状ユーザーはPCも利用すればスマートフォン、タブレットも使う。全体としてはデバイスが変わっても同じコンテンツを見る傾向にあるが、25%くらいのユーザーはデバイスごとに見るコンテンツを切り替えているという。さらに、同じ広告であればスクリーンサイズが小さい方が、クリック率が上がる。これはスクリーンを占有する面積が大きくなるからだろう。

 Appierではデバイスから得られる100あまりのさまざまな情報を蓄積し、それをデジタル広告を最適化するのに活用する。テクノロジー的にはこの最適化のところでAI、機械学習を活用するのだ。もともと創業者でCEOのChih-Han Yu氏は、スタンフォード大学やハーバード大学でAI、ロボットの研究をしていた人物。ロボットが自動で走行ルートをきめるといった制御にAIが使われるわけだが、その部分のテクノロジーが最適な広告をどう出せば良いかの判断と似ているとのこと。そのため、AIをAppierのソリューションに取り入れたというわけだ。

 複数のデバイスが1人のユーザーのものだとの判断には、デバイスから得られるデータなどを分析し、類似度を計測し判断しているそうだ。ログインさせるとかでユーザーIDを取得して判断しているわけではない。この類似度による判別はかなり高い確率で特定できてるようだ。

 現状でデバイスを最適化するアプローチは、デジタル広告の世界にはまだほとんどないだろう。デバイスごとにプッシュの方法変更する話しは他からも聞こえてくる。しかし、携帯やスマートフォンならSMSで、PCならHTMLメールでというように単純なルールによるものがほとんだ。

 このデバイスを最適化するというのは、ウェアラブルなど含め今後さまざまなデバイスが登場するであろう世界では、かなり重要なポイントになると予測できる。そこにさらに今流行のAI、機械学習を取り入れているのもポイントは高そうだ。Appierのビジネスが今後どのように発展するのか、引き続き要チェックといったところだろうか。

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