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日本にとっての電子書籍の黒船は楽天だったのか!

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 本日の朝日新聞朝刊に、楽天が国内で電子書籍端末を来月には発売開始するとの記事が掲載された。日経新聞がAmazon来るぞと報道してその後の動きがないのとはちょっと異なり、三木谷さんとの一問一答も載っているのでこれはガセではないようだ。

 朝日新聞の記事によると、7月にはEインクのKobo Touchを国内で発売を開始する。価格は1万円前後の予定で、それよりもさらに安くなるかもしれないとのこと。当初の電子書籍の蔵書は売れ筋を中心に5万点ほどを予定しており、これは他の電子書籍マーケットと遜色ないものになりそう。Kobo Touchで対応するフォーマットは、基本的にEPUBとなるようだ。端末のプレオーダー受付は7月2日から、量販店での販売もするとのこと。

 Amazonの国内の電子書籍の動きがオオカミ少年状態になっていたので、日本の電子書籍市場の起爆剤としては、こりゃ楽天に期待するしかないなと思っていた。今回の報道で、どうやらその期待に応えてくれそうなので、素直に嬉しい。気になるのは、Kindle Direct Publishingのような仕組みが、楽天の場合はどうなるかということか。

 で、7月に登場するのなら、既存のKoboでも日本語のEPUBがいけるんじゃないかと早速試してみた。『クラウドおかあさん』の縦書きEPUB版をiPadのKoboに読み込んでみたら、きちんと表示できるじゃないか! ルビもいい感じ。


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 まだ十分な検証はしていないけれど、Retinaディスプレイともあいまって、かなり読みやすい感じに。これならKobo Touchもちょっと期待できるかな。楽天には出版社の理論ではなく、是非とも電子書籍ユーザーというか読者にとってのよりよい読書環境を、追求して欲しいなと切にお願いしたいところだ。

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