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鳥のように高いところからの俯瞰はできませんが、ITのことをちょっと違った視線から

iPadで読書するなら書見台がいることを実感

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 電子書籍がどうしたこうしたという話をしているのだが、じつは1冊通して電子書籍を読み切ったことはこれまでなかった。

 iPad入手後すぐに京極夏彦氏の『死ねばいいのに』も買ったし、村上龍氏の『歌うクジラ』も手に入れているけれど、じつはこれらを最後までまだ読み切っていなかったのだ。まあ、そもそも、京極夏彦氏の小説は、紙でも読み切ったことがないのだが。また、電車の中では買いためてしまっている文庫本からまずは読んでいるからというのもその理由だったりもする。

 そんな中、先日、ドラッカーに関するセミナーの取材記事を書く機会なんかがあったので、いま話題の『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』の電子書籍版を購入してみたのだった。で、移動の際の電車の中で、まずはiPhoneを使ってこれを読み始めた。画面が小さい分、1ページに表示される文字数はかなり少ない。なので、どんどんページをめくることに。なんだか、速読をマスターをしたのかと錯覚するのだった。この感覚はけっこう楽しいかも。

 残り1/3くらいまできたところでお話も佳境にせまり、これは一気に読んでしまおうと思う。そこで、先日深夜、残りをiPadで読み始めたのだ。どちらでも読めるのはなかなか便利だ。

 結局、そこから1時間程度で読み終えることに。そして、読み終えiPadを机に置こうとしたら、腕に痛みが走ったのだ。というのも、椅子にすわり肘掛けにまさに左肘を置いて、片手で1時間あまりiPadを保持していたためだ。肘を不自然な角度で曲げたままでいたので、うまく伸ばせないほどに固まっていたのだ。なにも、iPadを空中で保持していたわけでない。手首は、机に添えるような状況だった。とはいえ、どうやら気づかないうちにかなり力が入っていたようだ。鍛え方が足りないという話もあるけれど、うーむ、やっぱりiPadは重い。それを、身をもって実感することに。これで読書するには、書見台は必需品かも。

 iPad、とても、電車内で片手で保持して読書することはできなさそうだ。かといって、iPhoneじゃ画面が小さすぎるし。やっぱり読書に向くのはKindleなのかなぁと。先日注文した日本語対応版が届くのが待ち遠しいところだ。などと思っていたら、iPadのハーフサイズがでるのではなんて噂も聞こえてくる。うーむ、また出費が増えることになるのか。

 とはいえ、いまのところ日本の電子書籍環境では、読みたい本を入手してすぐに読める環境にはない。企業間同士あちらこちらで綱引きしている状況で混沌としており、そんなことはいいからどんどん本出してくれよというのがユーザーの本音なのでは。ちなみにKindleは3G版を購入したこともあり、早期にAmazonの日本市場が立ち上がって欲しいなぁというのが、個人的な希望だったりもする。

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