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都会に森をではなく木造建築をという話し

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 現在、東京青山のスパイラルガーデンで面白い展示イベントをやっている。

 イベントの名前は「ティンバライズ建築展」。木造建築を今一度見直すもので、新しい木造建築の可能性みたいなものが分かりやすく展示されている。観ると、木ってやっぱりいいよねって気になる。

 主催は、東京大学生産技術研究所 腰原研究室 team Timberize。入場料は無料で、5月30日までだ。会場の中で、ビデオによる解説が行われているのだけれど、それほど長いものではないので、これはぜひ観て欲しい。

 そのビデオの中で説明されているのだけれど、いわゆる樹木は空気中のCO2を固定するので温暖化対策には有効、都会にも樹木というか緑をもっと増やしましょうという話があれば、そのとおりだよねと普通は思う。

 ところが、実際にはそうとばかりも言えない部分もあるのだ。樹木も、成長期にあるものはどんどんCO2を吸収して大きく育つわけだが、ある程度年月が経過すればCO2を吸収する量は減ってくる。そして、当たり前だけど日光の当たらない夜間は光合成をするのではなく、呼吸するのでCO2を吐き出すことになる。

 また、落ち葉になって蓄積されると、それが腐食し分解する段階でCO2を発生するし、もちろんそれを燃やしてしまえば同様だ。じゃあどうするのがいいかというと、十分に樹木が成長したところで木材にして建築なりに利用すればいいのだ。木材の形で存在している限り、CO2はそれに固定されている。木材をまずは柱などにして利用する。そのあとでは、チップ状にして固め新たな木質材料にして再利用し、さらに最後はペレットにして燃やすというサイクルがとれれば、かなり長期にわたってCO2を固定でき、樹木を無駄なく活用できることに。

 緑を都会に増やそうとすれば、土地を確保しそれを誰かが適切に管理してとなり、それには莫大な費用がかかるだろう。そもそも、東京などでは土地がなかなか確保できない。であれば、都会でこれから作る建物を、なるべく木材で建設する。そうすることで、都会に十分な量のCO2を固定することができるというわけだ。

 木材の加工技術はかなり発展しており、いわゆる集成材は安価な割には強度も高く優秀な建築材料だ。現在ではさらに、それに燃えにくい素材を取り込んで耐火性を持たせたりと、さまざまな機能拡張もなされているそうだ。それに、なによりも木材で構成されている空間にいると、なんとも癒されるのが日本人の普通の感覚だろう。建築基準法の改正で、大規模な建造物でも木材でOKとなったとのことで、もっともっと木造の建物を増やし、都会にCO2を固定するというのも地球温暖化対策としていいなぁと思ったのだった。

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