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鳥のように高いところからの俯瞰はできませんが、ITのことをちょっと違った視線から

日本は小さくたくさん発電することを考えたほうがいいような

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 先日ここで取り上げた、ゼファーという会社の小型風車による発電の仕組み。コメントやtwitterから、いくつか懸念も出てきたのでゼファーに質問を投げてみた。

 TV放映の効果もあり問い合わせが殺到していたとのことで、返答をもらうまでちょっと時間がかかったが、丁寧な回答をいただいた。質問は、低周波の騒音と電磁波の問題はないのかというもの。これに対する回答は、まずは低周波については、大型風車特有のもので発電機内ギヤの音などが影響するもので、小型風車は風切音はするが、低周波との関係性はないとのこと。また、風切音については、TVでも紹介していたようにフクロウの羽の構造を取り入れた工夫により、大幅な騒音低下を実現しているようだ。

 もう1つの電磁波については、ヨーロッパの基準のノイズ関連のテストをクリアしており、問題がないと判断しているとのことだ。小型風車ということが、よい結果につながっているようだ。

 日本は国土が狭いし、どこに行っても人が住んでいる。さらに、台風の通り道でもあるので、大型風車による発電には確かにさまざまな問題があるだろう。しかし、このように小型で効率のいい風車なら、そういった大型の問題を解決できる可能性は高い。

 そもそも、電気は使うすぐそばで作るのが送電ロスもなくて効率的なのだから、小型で手軽に発電できるのはかなり有利だ。太陽光発電という分野の産業を日本として伸ばしたいというのは理解できるけれど、太陽光だけでなくさまざまな選択肢をもって、ある程度リスク分散できたり、組み合わせてそれぞれを補う仕組みを考えるのがいいのではないか。日射は十分でないけれど風は吹いているというところもあれば、地熱と風力を組み合わせると効率的なんていう場所もあるかもしれない。

 国土が狭いからこそ、風力、地熱、波力、太陽光、太陽熱などなど、適材適所で効率的に活用できるよう考えられればいいのでは。アジアなどの国土の小さな国でも、小さく発電するという需要は今後さらに高まってくるとも思うのだった。

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