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従業員はタレント

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 今週はなんだか忙しくて、なかなか記者発表会などに出かけられない。今日は、OracleからOracle E-Business Suiteの最新版についての発表があったようだ。

 詳細は、以下の記事を参照して欲しい。

 ここ最近、ERPと呼ばれるアプリケーションはどんどんと拡張されていて、いったい何ができるものなのか、その実体を理解するのがかなり難しくなっている。会計や購買なんて機能だけだったころが、むしろ懐かしくも感じてしまうくらい。

 今回の発表を見ていて、いわゆる人事の管理の仕組みも大きく変化していそうだと言うことがわかった。

R12.1の特徴の1つは、タレント・プロファイルと呼ぶ新機能。従業員を「タレント」と位置づけ、業績目標、研修や証明書、主な担当分野、学歴、人事考課、受賞歴といった情報を管理する。

 いわゆる人事評価であるとか、勤怠や給与管理といったことならすぐに理解できるが、従業員はタレントである。みたいこの記事を読んで頭に浮かんだのは、芸能人が網羅されているタレント名鑑みたいなものだった。

 この発想、じつはあながち間違えとも言えない。その人の詳細なプロファイルを参照し、最適な人に仕事をアサインしようということなのだから。"従業員=タレント” というのは、じつはけっこう最近では注目されているようだ。たんに詳細なプロフィールをシステムで管理するだけではなく、ソーシャル的な機能と結びつけ社内コミュニケーションを円滑にする。それで、企業力を上げようという動きだ。プロフィールに加え、研究職なら最近の論文であるとか、あるいは社内外でのブログでの発言といったものまでもが、その人のtalent(才能、適正)と捉える。学歴や職歴よりも、むしろその人の最近の適正を正しく表すものかもしれない。

 とはいえ、こんなことまで機能に取り込んでいる最新のERP、企業で使いこなすのはけっこう難しそうだなと思うのだった。

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