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鳥のように高いところからの俯瞰はできませんが、ITのことをちょっと違った視線から

もしIBMにSunが飲み込まれると、気になるのはSPARCプロセッサの行方

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 もうなんだか、SunはIBMに買われてしまうことが前提で話が進んでいるような気もする。誰か白馬の騎士が現れることはないのだろうか。

 松岡さんが以下の記事でも書いているけれど、もし買収されることになると、文化の違いをどう折り合い付けるかが課題となりそうだ。

 この記事の中で松岡さんも指摘しているが、Sunと富士通の関係は気になるところ。OEM関係だけでなく、プロセッサの開発も共同で行っている。個人的な見解として、SPARCプロセッサってけっこういいんじゃないのと思っていた。いち早く低消費電力を謳ったのは大きく評価できるのではないだろうか。

 とはいえ、Sunにとってこのプロセッサの開発というのは大きな負担であったことは間違いないだろう。インテルなんかももちろんそうだが、プロセッサの開発の世界では、現実的に研究開発を行っているのは5年くらい先に出荷する製品であり、構想しているのは10年以上先の世界だったりする。それを維持し続けるには、相当な企業体力を必要とすることになるだろう。

 さて、IBMはSPARCプロセッサをどうみるのだろうか。個人的には今後の研究開発は、シュリンクしてしまうのではと危惧している。一部報道で今回の買収劇が独占禁止法に触れるのではという話題もあったが、UNIXのワークステーションやサーバーの選択肢が減ることよりも、優秀なプロセッサの選択肢が1つ減ることのほうが残念でならない(って、まだなくなると決まった訳ではないのだけれど)。

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