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鳥のように高いところからの俯瞰はできませんが、ITのことをちょっと違った視線から

Oracleのチューニングはバージョンアップが一番

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 ときどき、知り合いからOracleが遅いのでどうにかならないかなぁという相談を受けることがある。Oracleに関連する原稿を書くことはあっても、私はエンジニアではないのでこの相談に対して的確な答えを出すことはできない。

 まあ、とはいえ、なにか返さなければならないので、ごく一般的なことを答えることに。インデックスときちんと設定すればとか、一番いいのはメモリ足すことじゃないですかねとか。で、もうすこしよく話聞いてみると、Oracleのバージョンが8だったりすることが判明。そうすると、バージョン上げるだけでもかなり速くなるんじゃないですかっ、てな話になるのが相場だ。

 本気で困っている人には、チューニングコンサルタントサービスを紹介したりもするけれど、こちらのほうは大抵はそれなりに高額な費用が必要になる。仮にサポートサービスに入っていれば、バージョンアップには費用はかからないはずだ。もちろん、バージョンアップ後の検証作業という大きな手間は残るかもしれないが。

 先日、日本オラクルは青山の新社屋に引っ越しをした。それを記念してというか、パートナー企業の技術社への新社屋お披露目も兼ねてか、パートナー向けの技術セミナーを開いている。その初っぱなのお題は、Oracle Database 11gだった。ここのところ、オラクルからの露出としては、ERPなどのApplication製品だったり、Application Serverなどのミドルウェア関連が中心だった。新社屋のスタートは、あえてデータベースを選び、Oracle Databaseの健在ぶりをアピールしたいという意図もあったようだ。

 初日のセミナーに参加したのだが、わざわざ米国からDB EvangelistチームのリーダーでもあるMark Townsend氏が来日して、Oracle Database 11g導入のメリットについて説明を行った。内容的には、米国でのOracle OpenWorldが目前に控えていることもあって、新しいトピックが紹介されたということはとくになかったが、11gへ移行する方法とそのメリットについては丁寧な解説がなされていた。

 で、このとき行われたデモンストレーションが面白かった。最新の11gのEnterprise Managerを使ったトラブル対処とそれなりに優秀なエンジニアによる旧来からのコマンドラインベースの経験と勘を頼りいした対処の比較だ。当然ながらデモではEnterprise Managerを活用した新しい対処の方法に軍配があがる。

 話はもどるが、現状Oracleは機能が向上して、旧来経験と勘で行っていたチューニング作業であれば、Enterprise Managerを使ってほぼ自動で行えてしまう。もちろんさらに複雑な対処を必要とする問題には、高いお金を払ってでも専門家に依頼すべきなんだろうけれど、日常的に発生する問題の多くはこのツールを駆使することでかなり解決できる(もちろん素人ではなかなか使いこなせないかもしれないけど)。

 ということで、私が知人から受けるOracle遅いんだけど何とかならないかなという相談に対し、バージョンを最新に上げましょうというのは、かなり的確な答えと言ってもいいのだなと、ちょっと誇らしげに。

 さて、今週はオラクルの青山の新社屋では、ミドルウェアのセミナーが開催されるとのこと。今年もOracle OpenWorld参加予定なので、ちょっと製品知識の復習を兼ねて、話を聞いてくるとしようかな。

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