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鳥のように高いところからの俯瞰はできませんが、ITのことをちょっと違った視線から

安いか親切か

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 先日、ZEN STONE PLUSを購入して、ちょっとした不満点ということでマニュアルも管理ソフトも付属しておらずネットからダウンロードして使うというのは敷居が高そうだ、とここで書いた。

 CD-ROMを1枚添付すれば済む話しだが、それを削ることでコストがそれなりに削減されるのだろう。MP3プレイヤーなので接続すれば、大抵は自動認識され中身が参照できるのだから、サンプルの音声ファイルと一緒にマニュアルやソフトのインストーラが入っていてもよさそうなのに。この方法も、ウィルスチェックの手間だとかを考えると、それなりのコストになるのかもしれないが。

 いっそのことそれならば一切付属させないというのは、潔いといえば潔い。コスト削減とサービスの質の落しどころをどのあたりにもっていくか。製品がかなり魅力的ならば、かなり周辺のサービス品質を落としても製品は売れるのかもしれない。コスト設定とともに、それなりに自社のサービス、製品に自信がないとサービスの質を下げるのは難しそうだ。

 ところで、安いインターネットのレンタルサーバーサービスということで、さくらインターネットをけっこう使っている。回線速度もそれほど不満はないし、なにしろかなり安いので気軽にスペースを借りている。サポートのほうはというと、安いぶんだけ手取り足取り丁寧というわけにはいかないようだ。まずはオンラインマニュアルやFAQを参照するというのが基本。β的なメニューもあり、自己責任で利用する機能もある。

 とはいえ、これでとくに不満があるわけではない。もちろんシビアなビジネスユースや初心者向けにはどうかとかいうのはあるかもしれない。しかし、ある程度サーバー管理の知識があるならば、むしろ自由度が高く使いやすい。

 そんなさくらインターネットのFAQは、個人的にはオンラインマニュアルよりも利用頻度が高い。そのサービスに、新たにジャストシステムのソリューションが採用されるとのこと。もともとのFAQがそれほど参照しにくかったわけではないが、それなりに慣れてないと目的の答えにたどり着けないとかもあったのかもしれない。

 他人の疑問は自分の疑問ということで、FAQが充実しているとそれなりに知識があれば大抵のことは解決できる。まずはFAQを見ろというのは、ユーザーを突き放しているようでもあるが、FAQの充実はかなり有効なサービス品質向上の方法だと思う。問い合わせて回答を待つ時間に比べれば、数回の検索で答えが見つかればそのほうがはるかに便利だ(ちなみにさくらインターネットには電話やメールでの問い合わせ窓口もちゃんと用意されている)。

 @ITの記事によると、

質問文と検索ヒット数の関係や、個別の項目に対するヒット数、利用者からの評価といった統計情報を利用して継続的にFAQの精度と品質を上げることができる。

とのこと。1回の検索で、ドンピシャの回答にたどり着くとけっこう嬉しい。ジャストシステムのソリューションでそうなるのか、ちょっと期待してみたい。

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