xfyは誰がどうやって使うものなのか
前回に引き続き、ちょっと時間は経ってしまったがジャストシステムの話題。前回はATOKってすごそうだということを書いたが、さて最近力を入れているxfyはどうだろう。
ジャストシステムのxfyについて、私が初めて話を聞いたのは1年以上前の米国での展示会ブースでのこと。簡単な説明を聞きデモもみせてもらったが、なんだかよくわからずピンとくるものはなかった。XMLベースのツールだということは理解できたが、誰が何のために使うものかが想像できなかったのだ。
その後、何度か説明会などでxfyについて話を聞く機会があったが、その過程を経ても「誰が何のために?」の状況は変わらず。すごそうで便利そうだが誰が使うのだろうか、これを使うとどのような仕事が効率化できるかといったあたりが、ずっと疑問として残っていたのだ。
で、今回のブロガーズミーティング。xfyで作られたブログエディタについて説明を聞き、デモをみせてもらった。xfyというよりは、ブログエディタについてよく理解できた。このブログエディタは面白そうだし、社内コミュニケーション、コラボレーションツールと組み合わせると世界が広がりそうだということで興味がわいた。しかしながら、ミーティングの席でも出たが、あえてxfyでブログエディタを作る必要があったのかという疑問も新たに出てくる。xfyというエンタープライズ向けのツールで、なぜにニッチなブログエディタを作ったのかという疑問だ。
ところが、ジャストシステムとしても、ブログエディタを作ることが目的だったわけではないという。むしろ、xfyがどんなことに使えるかを具現化してみせた1つの結果にすぎないのだというのだ。この説明を聞いて、なんとなくxfyは誰が何をするためのものなのかわかったような気がした。というか、これはあくまでも個人的な見解だが、xfyは誰かが何かをするためのツールではなく、誰もが何かを可能にするツールなのかもしれないと思ったのだ。なんだかややこしい話だ。ようは、少なくとも現段階のxfyには1つの定まった目的があるのではなく、XMLの利便性を拡大する可能性があるツールだということ。
最近XMLは主役ではなく、どんどん裏方として活躍している。xfyをXMLをどうにかするためのツールと捉えてしまうと、誰が何のために使うのかという疑問がわき上がるが、世の中ですでに動き始めているXMLベースのさまざまなソフトウェアを、知らずうちに連携させたり、付加価値を与えたり、変化させたりといったことを可能にするツール。これを目指しているのではないだろうか。
そんな可能性がどこにあるかを理解するためにも、もらってきたxfy Blog Editorをもう少し使い込んでみようかと思うのだった。