オルタナティブ・ブログ > むささびの視線 >

鳥のように高いところからの俯瞰はできませんが、ITのことをちょっと違った視線から

blogの次なる姿

»

 シックス・アパートが、オルタナティブ・ブログでも使われているブログ・ソフトの新版「Movable Type 3.3 日本語版」の出荷開始を発表した。タグクラウドが利用可能になったり、ログフィードによって操作結果などをフィード通知するといった機能が追加されたとのこと。

 バージョンアップ内容の詳細は、記事シックス・アパートのサイトを確認していただくとして、昨日の記者発表会でシックス・アパート代表取締役の関 信浩氏が発言していて面白いなぁと思ったことを書いておく。

 1990年代に入り、ウェブが登場し瞬く間に普及した。最初は「個人ホームページ」からはじまった。次に、IT系の企業を発端に「企業ホームページ」ができ、一時期はホームページを持っていない企業は「ダメだ」みたいな風潮さえおこった。その後、HTMLベースの情報発信やアプリケーションが「イントラネット」でも使われ、さらに「Eコマース」ではB to C、「企業間EC」ではB to Bでウェッブの技術が活用されるようになった。一方、ブログは、やはり「個人ブログ」からはじまった。現在は「企業ブログ」が増えてきた状態だ。社内情報共有にブログをなんていう例も出てきて、これは「イントラネット」での利用だ。

 関氏によれば、歴史は繰り返すということで今後はB to BやB to Bに対応するブログが出てくるのではとのこと。もちろん、情報を発信するだけのウエブページからECなどのサービスへ移行する際には大きな変化があったわけで、これまでのブログのたんなる延長線上にB to Bを実現するような次世代ブログが存在するわけではないだろう。ただし、方向性としてB to Bで利用するというのは、次のブログの姿としてなんだかありそうな気がしてくる。

 実際多くの企業ブログは、その場で直接の取引こそおこなわれないが、顧客とインタラクティブなやりとりをするコミュニケーションツールとしての役割を担うようになってきている。ここに、さらにサービスを提供したり、決済をおこなう仕組みを組み込んだりしていけばいいのかもしれない。先端技術の話ではなかったが、未来のブログの姿というのを考えさせられる話だった気がする。

Comment(0)