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鳥のように高いところからの俯瞰はできませんが、ITのことをちょっと違った視線から

どこにお金をかけるのか

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 4年間連続稼動してきた、自宅のサーバー用PCが故障した。コンパックと合併する以前のHP製で、これまでなんとか安定運用してきた。半年前にPCIのイーサネットカードがうまく認識できなくなり、なぜかもう1枚挿すと正常に動いたのでそのまま騙してはいたのだが。

 今回はCPUファンが故障し、自動的に電源が落ちた。長時間連続稼動しているマシンは、電源を落とすとトラブルが発生することが多い。ファンを交換し再起動すると無事動き始めたが、案の定古傷のネットワークカードが認識されない。手持ちのカードを、とっかえひっかえ挿してみたがだめ。幸いHDDには問題がなかったので、丸ごとコピーして別のPCで無事起動。

 もとのPCは、購入当時で5万円程度。4年も連続稼動してくれれば、十分もとはとれている。マシンもOSも古くなったので何度か移行を考えたのだが、安定稼動しているとどうにも踏み切れなかった。今回の故障でマザーボードを交換し別のPCとして再生しようとしたら、電源スイッチ類を接続するターミナルと接続端子が特殊で、ハンダゴテでも使わないと無理そうだ。こんなところでメーカーの個性を出さずともいいだろうに。

 手間と安定性、セキュリティを考えると、自宅で24時間稼動のサーバーを立てて運用するのは割りに合わない。今回のサーバーは、DNSとメールサーバーを兼用しているので、ひとたびトラブルが発生すると、じつは業務上かなり困る。そのため、仕事の手を止めて復旧作業にあたらなければならない。原稿の締め切りと重なっていたら考えると、ちょっとぞっとする。以前光回線にトラブルが発生した際にも、原因がわからず4日間くらいメールが不通に。このときは、真剣にもう1本回線を引こうかと考えたが、実際は代替用のサーバーや回線をホットスタンバイするほどの余裕はない。

 自宅サーバーは、趣味と勉強を兼ねているところもあるので、今後も継続するつもりだ。先日来いくつかのセミナーで、日本は運用管理のIT投資が多く革新的な投資がすくないという話を聞いた。この投資の構成を大きく変化させるには、大胆なアウトソーシングの利用などを検討して、ルーチンワーク的な管理作業は徹底的にコスト削減する必要がある。そうなれば、情報システム部のバックオフィス的な業務は、より革新的な仕事に変化するはずだ。ITILの導入や日本版SOX法への対応が、じつは情報システム部の仕事を革新的なものに変化させる絶好のチャンスだと考えている。

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