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学校にオープンソースを導入する前に

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 「学校にオープンソースを導入しよう!」という小冊子が発行されたそうだ。これは、IPAが進めていた教育機関へのLinuxの実験的導入の成果をまとめたもののようだ。

 

ITmediaの記事によると、保守についてはまだ問題があり担当の先生への負担が大きいとのこと。Windowsなどの商用のソフトウェアであれば、情報も多く経験者も周りにいてサポートも受けやすいだろう。しかしながら、たとえWindowsでも数十台のPCを、それも生徒というどう利用するか予測もできない状況を対象に管理するのは、容易なことではないだろう。この冊子では、学校という現場でオープンソースを活用する方法について、保守やサポートにいたるまで解説しているとのことだ。

 ところで、そもそも学校の教育現場で「PCそのもの」を利用できるようにする必要はあるのだろうか。本来PCは文房具と同様、多機能で便利な「道具」でしかないはずだ。この便利な道具は、多機能であるがゆえに使い方は複雑。Linuxとしては「KNOPPIX」はたしかに使い安いものに仕上がっているものの、やはりPCを使いこなせるぐらいのスキルがないと、道具として思い通りに使うのは難しい。

 ここ最近、ASPというかオンデマンドの成功事例ともいえる、セールスフォースの話を聞く機会があった。自分にとってはある種のカルチャーショックだったのが、説明会ではほとんどテクニカルな話題がないこと。考えてみれば当たり前なのだが、ASPモデルのサービスの場合は、利用しているソフトウェアがどのような仕組みで動いているかなんて関係ないのだ。ITの業界にいると、つい言語は何でどんなシステムで動いているのかが気になるが、ASPモデルではユーザーはそんなことを気にする必要はない。

 もちろん、情報系の教育現場ではPCを使いこなすための教育があって当然だし、そうでなくても「そろばん」がうまくなるのと同じように、PCが使いこなせてもいい。そのときのOSがLinuxというのも、なんだかうらやましいくらいだ。最後に、せっかくオープンソースを利用するなら、事前にきっちりと著作権についても勉強してもらいたいところだ。

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