森崎修司の「どうやってはかるの?」:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) 森崎修司の「どうやってはかるの?」

計測できそうでできない多くのこと。エンピリカル(実証的)アプローチで。

プロジェクトマネジメントフォーラム大阪2011(公式サイト)でプロジェクトファシリテーションのセッションを聴講しました。タイトルは"メンバーのパワーを引き出す3要素「リズム・ゴール・愛」"プロジェクトファシリテータ協会の前川氏のご講演でした。アブストラクトはここ(公式サイト)から見ることができます。同フォーラムで私も講演しました。

プロジェクトファシリテーションとは、プロジェクトマネジメントに必要なスキルであり、マネジメントの技法、方法論と対を成すもので「あの人がプロジェクトマネージャやると不思議と人がついていくよねぇ。性格いいしなー」というような部分をそれだけで終わらせず、一般化、体系化しようとするものだそうです。

プロジェクトファシリテーションという名称から、海外のものかと思っていたのですが、平鍋氏(ブログ)が最初に提案されたそうです。

プロジェクトのスケジュールが遅延してくると、プロジェクトメンバと自分とを切り離してしまって、報告書の「実施日」や「予定日(再設定)」の欄を埋めることに必死になってしまうプロジェクトマネージャを例に挙げ、「2週間遅れ、どうするつもり?」を繰り返してしまうという好ましくない状況を紹介されていました。それでは遅延は解消せず、メンバが困った状態になったら一緒に考えるという姿勢がマネージャには必要、とプロジェクトファシリテーションの役目を説明されました。

前川氏のセッションでは、プロジェクトマネージャ、メンバの行動のアンチパターンをいくつか挙げられていました。そのうち、私の印象に残ったものを2つを紹介します。

ついつい怒る病

プロジェクトマネージャがやってしまうアンチパターンです。よくできるマネージャは、メンバに何でできないの?と聞いてしまうことが多いそうです。マネージャは自分で答えを知っているから。自分ではわかっている答えにメンバがたどり着かないので、叱るのではなく怒ってしまうこともあり、うまくメンバの力を引き出すことができません。

思考停止症候群

「やること」として掲げている手順を済ませること自体が「やった」ことになってしまい思考停止してしまっているアンチパターンです。プロジェクトメンバが陥ってしまいがちなアンチパターンです。現実には、手順は「やること」を他人に伝えるために参考として書いたのにも関わらず、手順をなぞっただけで「やった」ということになってしまうことが原因だそうです。やることは一通りやっているけど、魂が入ってないという結果となります。手順を参考にしながら、本来どうすべきものか自分であれこれ考えながらやるべき、とご説明がありました。

前川氏の講演には、聞いている人を飽きさせない心くばりがたくさんありました。当日のスライドはここ(slideshare.net)から見ることができます。

森崎

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森崎修司

ソフトウェア開発に携わる方に気づきを提供することを目指し、ソフトウェア開発の定量化/効率化/高品質化の動向を国内・海外、実務・研究から多面的に紹介し、研究者の視点、自身の業務経験をふまえた視点から考察します。現在、静岡大学 助教

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