甘くない砂糖の研究開発
研究開発は投資の1つであり、不況といわれている中でもマイクロソフトの『「不景気でも研究開発に投資」とMicrosoft幹部(ITmediaエンタープライズ)』やジュニパーネットワークスの『研究開発費は不景気でも何としても維持する(@IT記事)』をはじめとして、投資の意欲がアナウンスされている。これらの企業は、景気の状況に合わせて研究開発を縮小することは企業自体の縮小均衡のはじまりと位置づけていると解釈することもできそうだ。
私も普段研究開発を進めていたり、進めようとしている方々を支援する立場にある。研究開発には資金が必要で、資金を途絶えさせないことの重要性は常々感じている。これに加えて、研究開発に対して短期の投資回収の成果を求めすぎないことも重要だと考えている。中間的な成果は確認すべきだと思う。
前にどこかのテレビで紹介されたと思うが化学系の企業の研究開発部門(甘味料も研究開発の対象の1つ)で「甘くない砂糖」を開発したそうだ。もう少し厳密には、砂糖としての特性を保ちながら、人間の口には通常の砂糖よりも甘く感じられない、というものだ。
研究開発時には「それは何になるんだ」という使い道に対する議論が巻き起こったそうだが、研究開発自体は中止にしなかったそうで最終的に製品としたら、かなり売れたそうだ。砂糖は、和菓子等で表面のツヤを出したり、独特の食感を作るために使われる場合があるそうだ。時の移り変わりにより、ツヤや食感は維持したいが、甘さを抑えたいと考える和菓子メーカにとって「甘くない砂糖」は願ってもない砂糖だったそうだ。
本エントリのコメントにもあるようにf440氏から林原生物化学研究所の話だろうと推測されるWebページを紹介いただいた(日経BP Web)。
このブログではあまり裏が取れていないものを書かないよう努力しているつもりだが、今回は裏が取れていない状態で書いており、関係の方々にご迷惑をおかけしてしまっている。私の本業との関連が薄いので、これ以上の調査はしないつもりでいるので、更に情報をお持ちの方はコメントの形で教えていただけると幸いだ。