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[広報]ニュースクリッピングはどうしたらいいの?

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広報マーケアドベントカレンダー2017の12月6日分のブログです。

気がついたらクリッピングに関して書いたブログが10年も前の内容で、すっかり時代遅れになっていました。せっかくの機会なので少しアップデートしたいと思います。

クリッピングというのは、自社や業界、競合等のメディア露出を記録する行為です。これをやり、メディア露出を分析する事で次の手が打てるわけです。もちろん広報の効果測定の指標としても使えます。

手作業の切り抜きからアウトソース・自動化へ

昔は(今でも一部の大企業では)多数の新聞や雑誌を購入し、担当社員が目を通して切り抜きをしていました。大企業の広報部に勤務するある知人は、切り抜きがうまくなったと笑っていました。私が新卒で入ったアスキーと言う会社でも、この手作業のクリッピングは行われていました。ただ、時代が変わった事で、アウトソースしたり自動化したりすることが増えています。

紙のクリッピングからネットのモニタリングへ

ここ数年でどの企業も重視しているのはソーシャルメディアのモニタリングとネット記事のクリッピングです。理由は2つ。炎上対策とより重要になったネット記事の露出を測定するためです。

特にB to Cの大手であれば炎上の兆しを知る為に、ツールを使って、ほぼリアルタイムでツイッターの自社ブランドのキーワードでのチェックを行っています。紙の記事と違い、ネットの内容は、たった1度のクリックで拡散する事もあり、気づくのが遅れると大変な事になってしまいます。

meltwater_プレミアムフライデー.png

モニタリングの画面サンプル(出典:Meltwater)

最近のツールはポジネガ分析(別名、センチメント分析。内容がポジティブなのかネガティブなのかを判定して表示)の機能もあり、対策を講じなければならない内容を見つけやすくなっています。

ネットのクチコミや記事への注目度が高まった事で、企業は紙媒体に留まらず、ソーシャルメディア投稿(オープンなもの)とネット記事のクリッピングも行っています。

紙のクリッピング会社はほぼ寡占状態となっていますが、うち1社はプレスリリース配信サービス会社に買収されました。つまり配信からモニタリングまで一気通貫でサービス出来る会社が登場している状態です。

自動でモニタリング

メルトウォーターのような会社は、モニタリングの自動化クラウドサービスを販売しています。事前にセットしたルールに基づき、指定の時間に関連記事がメールで届いたり、指定ワードへの言及が一定数を超えたら、アラートが飛んで来たり、ボタン1つで詳細なレポートが出せます。それなりのお値段がしますが、国内でも600社以上が導入しているとのこと、頷けます。こういった便利なモニタリングツールは数社からでていますので、価格や機能を比較してみる事をお勧めします(Meltwaterの強みは定額制であることと、多言語対応なので、たくさんキーワードがある会社や、海外拠点がある場合は特に便利です)。私の友人のIさんは英語のインタフェースに嫌悪感が無ければBuzzSumoが使いやすく安価でお勧めと言っていました。

Googleアラートも便利(無料)

無料で使えるツールとしてはGoogleアラートでキーワードを先にセットしておく方法があります。またYahooのリアルタイム検索などを使って、自社に関するキーワードを入れるのも有効でしょう。私はマーケティングなどのキーワードでGoogleアラートを活用しています。

ELnetと日経テレコンは紙の記事検索に便利

紙のクリッピングや記事検索では相変わらずELnet日経テレコンは便利です。PDFで記事を入手することができます。怖いのは従量課金のため、使いすぎてしまう事。日経テレコンはAmazonなどで買える35日間限定のプリペイドのライセンスを購入して試してみるのも手です。

テレビはテレビ出た蔵などを活用

テレビでの露出は、テレビ出た蔵などが活用されています。他にもテレビ専業のモニタリング会社があります。

記事のクリッピングを行うと記事の傾向も分かりますし「あ、この記者はこの分野の担当者に違いない」などと署名を見て次にどの記者にコンタクトをしたら良いかもわかります。既に取り組んでいる会社も多いと思いますが、ご紹介まで。

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