情報満載名刺について考えた:その1
名刺がビジネスの成否を左右する、みたいな話が結構いろいろなところでされています。先日は、ある社長が専門家にデザインしていただいたという名刺を頂戴しました。第一印象は
「情報がスッキリしている」
でした。デザインって余白が大事なのですよね。隙間が開いていることで、バランスがよく、好印象を与えたり、相手がいろいろと考えることが出来ます。
一方、名刺がカタログ化というか、とにかく、あらゆる情報が詰め込まれている名刺をいただくこともあります。このあたり、ついったーで意見交換をしてみました。以下、私のツイートです。
も しかして、自分の名刺に、ブログのロゴやら、キャッチフレーズやら、著書やら、とにかく情報満載にしている人って、相手がシンプルな名刺だったときに、相手から情報を引き出すのが苦手な人が多いかもしれない。結局、自分の名刺を元に相手から質問はされるけど、それに答えるだけになってしまう。
相手にも会話させたほうが、相手の印象にも残るし、何かコラボが生まれる可能性だってあるわけだし。情報満載にして、たくさん質問してもらっても、自分に「相手」の情報が集まらないっていうことはないかな?どうなんだろうか?
このツイートに関して、いろいろな方からご意見などをいただくことが出来ました(大木さんをはじめ、コメントを下さった方にこの場を借りてお礼申し上げます)。
情報満載にしすぎる人は、説明が苦手だから入れているのかも、とかいう意見もありました。
本当にケースバイケースなのですが、情報が多すぎる欠点は以下だと思われます。
- 「どこが重要なのか」がぼやけてしまう。
- 名刺リーダーでの読み取りに適さない。
- どうしても文字が小さくなり、老眼の人に優しくない(大企業は未だ年功序列も残っており、偉い人に読んでもらうことを考えると、ある程度の字の大きさが必要です)
- デザインが美しくない(余白がなく、とにかく文字がぎっしり入っています)
- 印象に残りづらい(デザイン的な特徴に乏しく、覚えてもらいづらい)
- 素人っぽい(デザインが洗練されていないと、プロフェッショナルの感じがしません)
一方、洗練された名刺を配っている人の多くは、以下のような特徴がある気がします。
- デザインがスッキリしている
- フォントやロゴなどが印象深い
- 会社の理念などが、タグラインで示されている
- 社名、名前、連絡先が読みやすい
そう考えると、「とにかく名刺交換で相手に自分のことをわかってもらわねば」「後で名刺を見たときに、当社のことがすぐわかるように、とにかく情報を満たさなければ」という戦略は、もしかしたら効果が出ていない可能性があるのではないかと思いました。名刺ケースに保管してもらえる「捨てられないミニ広告」としての役割を果たす可能性はありますが。
長くなったので「その2」として、名刺本体の話ではなく、名刺交換時のコミュニケーションの話を別途書きたいと思います。