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今も変わらぬ年末の風物詩

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大晦日の夜、Youtubeでニュースを見ていたら、「うるさい」という理由で除夜の鐘が取り止めになるというニュースがあり、日本の風物詩も時代と共に変わりつつあるのだと感じました。一方別のニュースでは年末ジャンボ宝くじの様子が映り、こちらは昔と全く変わっておらず、とても懐かしと感じました。

もし「変わるべきは除夜の鐘かそれとも年末ジャンボ宝くじか」と聞かれれば、僕は年末ジャンボ宝くじの方こそ変わる必要があるのではないか思います。

変わる必要があるのは、あの回転する的に矢を打ち込む方式です。こんなに簡単に不正が許される方式を使っていて問題はないのでしょうか。年末ジャンボ宝くじを買った人達は、公平性や数字のランダム性に疑問を感じないのでしょうか。

モーター制御を長年やってきた経験から言って、あの方式で狙った番号を射止めることは容易いことです。的の制御装置がどうなっているのかは知りませんが、必要なことはモーターのポジション信号と矢の発射タイミングを同期するだけなのですから他愛ない事です。

(宝くじ主催者は制御装置の公平性を公表しているのでしょうか?)

しかも的はせいぜい10分割されているだけなので、高度な同期制御すら必要ありません。8ビットマイコン制御でも十分でしょう。

ゆっくりと回る的は、制御面からみるとさらに簡単になります。しかし観衆の目をごまかす上では不利かもしれません。なぜならボタンを押してから目的の番号が通過するまでのタイムラグを観衆が感じるかもしれないからです。

ところがニュースの画像を観る限り、実際に矢を打つ瞬間は照明が暗く落とされ、大きな音楽が鳴り、観衆はタイムラグを感じることができないだけではなく、矢が射られる瞬間すら暗くて見ることができません。

この状況で僕が宝くじ抽選機械の制御エンジニアだったら、百発百中で思い通りの番号を射止めることができます。

Lottery Machine.jpg

一方アメリカの宝くじは、数字が書かれたピンポン玉が籠の中をグルグルと回り、圧搾空気によってピンポン玉が飛び出す仕組みです。しかも籠の中には70個くらいの玉が入っています。もちろんピンポン玉が飛び出る瞬間はズームアップされてテレビに大写しされます。

アメリカの宝くじの公平性とランダム性の高さ、不正の難しさは、日本の年末ジャンボ宝くじの比ではありません。

(日本の神社やお寺のお御籤には手で回して小さな玉が出てくる装置がありますが、あれも中が見えないので何がどの割合で入っているのかが分からず、ランダム性に大きな疑問があります)

回転する的に矢を射る年末ジャンボ宝くじが何十年も続いており、それに対してどこからも苦情や疑問の声が上がらない日本は、本当に幸せな国なのだろうなとつくづく思います。

妄想が過ぎるかもしれませんが、某国の某企業が日本の宝くじ抽選機を受注しており、当たり番号を裏で操作しているかもしれません。もし宝くじ抽選機がネットワークに繋がっていれば、ファームウェアをハッキングしてパラメータを変えることで当たり番号を操作しているかもしれません。さらに妄想を深めれば、年末ジャンボ宝くじの従業員が買収されて裏でパラメータを変更することもできます。いや買収されなくても、自治体の長が「来年の予算に懸賞金を当てるために、今年は当たり番号は"無し"にしなさい」と職員に命令するかもしれません。

考え過ぎかもしれませんが、この回転する的に矢を射る方式に疑問を抱かない幸せな文化こそが日本の情報セキュリティーや国防の甘さの根本原因であるような気がします。

除夜の鐘を止めるよりも、そろそろ宝くじの抽選方式を変えた方が良いと思った大晦日でした。

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