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プログラミングでメシが食えるか!?

永井さんの『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ』

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永井さんの『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ』を読み終えました。「100円コーラ」シリーズを読んだ人に対する、「では、具体的にどうすべきか?」という問いに対する答えのような位置づけとあとがきに書かれています。

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本書も100円コーラ同様に物語形式で、飽きる間もなく引き込まれ、2時間もかからずに一気に読み終えてしまいました。永井さんはマーケティングの知識云々以前に、物語を書く才能がすごいと感じますねぇ・・・。

いつものように、本の要約は書きません。私などが要約するより、本を読むのが一番ですので。

私が読みながら元気をもらったのが「自社らしさ」が本書を通じて一番大事だと書かれていることです。あとがきにも『「自社らしさ」とはなにか』とタイトルがつけられています。企業経営では効率化などが一番頭に浮かびやすく、効果も見えやすいので真っ先に考えられますが、それによって没個性化が進み、勢いもどんどんなくなるということも多いものです。

私は「自社らしさ」はもちろん、「自分らしさ」を活かせない仕事が、お客さんにとって魅力的に映るとは思えません。自分たちならではの仕事をしているからこそ、自分たちを選んでくれるわけです。

私が自社製品開発販売に力を入れるようになったのも、「自社らしさ」を表現しやすいからという背景も大きかったと思います。もちろん請負仕事でも「自社らしさ」はいくらでも出せますが、なかなか表舞台に立てないことが多いので、自社製品の価値があるのです。当初は全く製品自体で利益にはなっていなくても、たくさん製品を自社サイトに載せていたものでした。「自分たちはこういう技術を持っている」という情報発信になり、得意分野の仕事の相談が増えるからです。その後、本当に製品自体で稼ぐようになりましたが、製品はますます「自社らしさ」のアピールに役立っています。

という感じで、個性的なことが大好きな私としては取っても勇気づけられる内容でした。もっとも、個性的ということは裏を返せば自分勝手で盲目的という状態とも紙一重なので、何事もバランスが大事ということで、都合の良いところだけではなく、本書にあるような細かな裏付けも大切だということは忘れないようにしなければなりません・・・。

ところで、「では、具体的にどうするべきか」が本書で具体的にわかったかどうかというと・・・やはり答えはそれぞれの会社・仕事・人などによって様々ですので、結局「自分で考えなさい!」と言われているような感じです。

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