昨日の日経夕刊の生活・ひと面に「低温社会~コミュニケーションに異変」という記事が載っていた。ネット社会になりSNSを使うようになって人間関係の温度が低下したことを憂いている内容で、記事中にはミクシィの書き込みに友人から批判的なことをかかれてムッとしたという話が紹介され、この件に関して学者が「ネットでは『みんな仲良く』という意識が強い」というコメントを寄せている。
どこかで読んだが人の認知欲求というのは世界が広がるのに比例して(世界が狭くなるのに反比例して)肥大化してきたそうだ。ネットで多くの人とつながるようになればなるほど、「認められたい(否定されたくない)」という意識も強くなるということなのだろう。そういえばツイッターでフォロワーが増えると、自意識過剰や自己肥大化現象を起こしてスルー力を失ってしまう人をよく目にするようになった。自分自身も気を付けたい。
さて日経の記事には
ネット上で「友達」の多い人のほうが、現実の友人関係も充実しているのかと思いきや、調査結果は逆だった。という内容もあり、ソーシャルメディア上の友人は物足りないのではないかという仮説を言われている。そしてネットでは「熱い人」は敬遠されがちだとして今回の記事は結ばれているのだが、このあたりにはちょっと疑問も感じた。
だってネットがいくら一般化し普及してもネットに費やせる時間は一般人には有限だ。リアルの友人と遊ぼうと思うとネットの時間は更に減るしその逆も真だ。万人に対し1日は24時間で有限で仕事や学校などのライフスタイルが大きく変化していない状況では、要は友人の数とそこに費やす時間の関係に過ぎない話であって、ネットだからとかリアルだからというのをことさら強調されると違和感を感じる。むしろリアルで共通の趣味・嗜好を持った人に出会いにくいからネットでコミュニケーションをしているケースだって多数あるはずで、そうしたときのその場では「熱い人」はむしろ人気者だし中心人物だと思うのだが。
ソーシャルメディア上の友人は一面的な付き合いだとも切り捨てているが、職場の友人こそ昔から一面的だろう、そもそも多面的な友人ってどんなのだとひとしきり。昔ながらの近所つきあいとか卒業後ずっと付き合っている同窓会とかを指しているのだろうか。
人がコミュニケーションにかけられる熱量の総量は一定であるのにネットで繋がりが広がったときにその配分量を上手くコントロール出来ない人が増えていることが一因にあって、それとネットのウエイトを上げる人が増えて職場の分が相対的に下がっているという現象があるわけで、社会全体の「人間関係の温度が下がりつつある」のでは無いと思う。
連載には(上)とあり、続くようなので引き続き読みながら考えてみたい。
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