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ドキュメント画像変換APIの無償公開

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 富士フィルムがちょっと面白い試みでニュースを出していた。

 文書ファイルをモバイル端末向けの画像ファイルに変換するドキュメント画像変換技術「GT-Document」のAPIを開発者向けに公開した。今年12月に開始予定の商用サービスに先立ち、期間限定で無償提供する。 (出所:富士フイルム、ドキュメント画像変換技術のAPIをトライアル公開

  GT-Document(GTドキュメント)の専用サイトに行ってみると

GT-Document(GTドキュメント)は、富士フイルム独自の画像処理技術を応用し、企業における各種電子文書・ドキュメントを、携帯電話をはじめ としたさまざまなモバイル端末で、高速・高精細・最適に表示する画像変換技術です。さらに、ドキュメントビューアは富士フイルム独自の専用アプリケーショ ンで、データがモバイル端末に一切残らないシンクライアント方式です。営業先・外出先でも、安全かつ快適に各種ドキュメントの閲覧が可能で、貴社のビジネ スチャンスを逃しません。

 ともある。実はこの技術私も見たことがあるのだが、例えば社内イントラネットのポータルページや個人のアドレス帳や週間スケジュール表をJPEGなどの詳細画像に変換して携帯電話などに表示するというもの。
 それで何が嬉しいかというと

  • 文字ではなく画像にするのでコピーペーストが出来ずセキュリティが確保できる
  • 文字の拡大や表示位置の移動がビューワーで簡単にでき、携帯電話の小さい画面でも内容の確認がし易い(HTMLの画面でも拡大は出来るが画像にしての専用ビューワーは軽快でずっと使いやすい)
  • 画像なので機種依存の変形が起こりにくい

ということだ。iPadなどの電子ペーパーが出てきてユビキタスやモバイルが一気に拡大するちょうど今面白い技術だと思う。今回のAPI公開で使い方の可能性が増えると面白そうだ。

 でもこのサイト、APIを公開して使ってくれと行っている割には肝心のGT-Documentについてどういう事ができるAPIなのかをわかりやすく図などで解説した資料はない。ざっとググってみたけど学術論文が出てくるくらいだ。これじゃAPI使って試して見ようなんて人現れにくいのではないか。
 もしかしたらAPI利用の申込みフォームに入力したらそういう資料が入手できるのかもしれないけど、単にAPIを公開するだけでなく、そういうところまで気を遣わないと集合知の活用に至らないだろう。なにか無償で使わせてやっるんだから的な大企業的風土が垣間見えるのは気のせいだろうか。

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