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エンタープライズコラボレーションの今と今後を鋭く分析

ブログ構築ツールを社内CMSに活用するのは良い案だ

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 先週あるベンチャーがちょっと面白そうな製品を発表していた『スカイアークシステム、無制限ライセンスを新設した社内ウェブサイト構築ツールの最新版「SKYARC Solanowa 1.5」を発表』。別のニュースにMovable Typeをベースにして開発したとあった。

 お試し版のIDがあったのでさっそく登録して見てみたが、確かに社内の掲示板やブログといったイントラネットのトップページを構築するにはよさげなソフトだ。ブログが一般的に普及したことでインターネットのホームページの多くが二列とか三列のブログ的デザインとなった今、社内のホームページも同じようなデザインを踏襲したほうが利用者には受け入れやすいと思う。特に若い企業では古くからある昔ながらのグループウェア的な画面よりも今風なブログの画面のほうがうける。
 そういう意味でMovable Typeを初めとした安価なブログ構築ツールを社内イントラネットのコンテンツ作成ツール(CMS)として導入することには賛成だ。なによりこうしたツールは数十万円から導入できるのでコストパフォーマンスが良い。Movable Typeベースと言うことでネットの多数の情報も生かせそうだから、社内にIT知識を持った専門家が1~2名いれば十分使いこなせそうだ。

 もっとも一口に社内ポータル(EIP)と括られているが、その目的や必要な機能は多彩で、特に従業員が500人を超え複数の社内システムや部門システムが乱立しているような中堅企業以上での社内ポータルには、コンテンツアグリゲーションやシステム統合といった機能が不可欠だ。シングルサインオン連携やパーソナライズ、検索機能などもあったほうが良い。
 こうした企業の場合は、IBMのWebphereやORACLEのWebCenterといったもっと高機能なポータル構築ツールを導入するべきだ。当然ソフトウェアの金額も桁が違う。先ほどのような、掲示板やCMSだけのポータルでは全然機能不足だ。

 “ポータル”という単語に踊らされることなく、自社の規模や目的に合わせてツールを選ぶべき事は言うまでもない。

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