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会社の中に残った暗黒大陸=ファイルサーバ

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 私ももう情報共有やナレッジマネジメント系のコンサルティングを長くやっているが、多くの企業でまだまだ手つかずで、やっとこれから効率化されはじめそうなのが社内のファイルサーバだ。
 いまや多くの企業ではファイルサーバを設置&管理して日々の作業の為の文書を蓄積して再利用している。最近だとセキュリティ面から分散設置したファイルサーバを統合・集約して管理コストを大幅に削減したいという話や昔のレコードマネジメントシステムとの統合のような引き合いをいただくことが多い。

 あるいはファイルサーバの管理がずさんな為に、社内の重要文書のアクセス管理が上手くできていないという悩みも聞く。実は先日そんなファイルサーバ問題に悩んでいるある顧客の相談にのりながら鉄飛テクノロジにツールを開発してもらったのだが、それがニュースになっていた{参考記事「ファイルサーバーのセキュリティチェックを容易にするソフト、鉄飛テクノロジーが出荷」}。
 これまでファイルサーバ管理上の悩みとして「Windows系のファイルサーバのセキュリティ設定の確認が難しい」という問題があった。セキュリティ監査の度にいちいちフォルダを右クリックしてAD上のアクセス制御情報を確認するのは骨の折れる面倒な作業だったのだが、このツールを導入することでアクセス制御状況の設定一覧を簡単にEXCELの表にすることが出来るようになってずいぶん助かった。

 鉄飛テクノロジは前回紹介したFileBlogだとかこのACL Checkerだとか、ファイルサーバの適正管理に有用なツールをいくつも提供している。社内に残った最後の暗黒大陸であるファイルサーバを見える化して管理していくことに積極的に取り組んでいるちょっと注目のベンチャーで注目している。

 さて、ここまではファイルサーバの管理者から見た効率化の話だが、これ以外にもナレッジマネジメント的に見ればファイルサーバの活用余地はまだまだある。日々作成される文書を上手に共有・流通・再利用すればホワイトワーカーの作業効率はもっと全然上がる。その為には、ファイルサーバのフォルダの切り方や他の文書管理系システムとの使い分けや住み分け等を整理・明確して周知徹底させることようなコンサルティングニーズもある。

 このBlogでも何度か書いてきたが、文書の種類ごとの保管場所は明確化する、最終成果・完成物と作成中の文書は分けること、各文書の特性に合わせた保管場所(システム)を準備する、フォルダに縛られないタグなどの別の分類・管理体制を導入する、などなどファイルサーバの徹底活用手法は、人の手による地道なものからツールを使った派手なものまでいくつかある。

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