萌やし工場とちこり村の見学に行ってきました。そして最高に楽しかったです。
以前に萌やしが好きだとほんのちょっとだけ書いたが、実は先週末に萌やしの生産工場に見学に行ってきた。サラダコスモさんからご招待頂いたのをきっかけに東京からバスをチャーターして長野と岐阜まで萌やし工場の見学オフに行ってきたのだ。
東京から約3時間、長野のサラダコスモさんの工場は凄かった。1日に40トン(スーパーの萌やしパックにして2000万パック)を生産する萌やし工場は相当に機械化されていて壮観だった。
この工場を含めサラダコスモの工場で1日に生産している萌やしは約100トン。見学した長野第二工場からは主に中京圏に出荷されているそうだ。工場は深夜0時から稼働を始めてその日の出荷量を生産するまで交替制で動き続けるとのこと。萌やしは足が速いけどこの体制ならその日のうちか遅くとも翌日にはスーパーに生産した萌やしが並ぶらしい(というかその為にわざわざ工場を高速道路のインターチェンジの直ぐそばに建設するという念の入りよう)この手法で旧来半径30kmと言われていた萌やし生産者の商圏を1000kmまで拡大することに成功。
他にも生産ラインを見ながらいろいろと萌やしの蘊蓄を聞いたので以下箇条書きで
- 萌やしの発芽エネルギーは凄くて発芽熱で70度くらいまで加熱する。その為萌やし栽培用に掛けている水が下に流れ落ちるときは5度くらい上昇する
- スーパに訪れる人の10人に1人が萌やしを購入して帰ると言われる。小さめのスーパーで3000人来客だと300袋が売れる。最近は萌やしの消費量が増えている。
- 萌やしの原料となる種は大半が輸入品。緑豆萌やしの豆は中国東北部の白城近くで有機栽培したものを使っている。中国が輸出禁止するリスクがあるが長期契約と大量備蓄で備えている。小大豆萌やしの豆はアメリカからアルファルファはイタリアから輸入。
- 中国で有機栽培した萌やしは収穫後、ひとうひとつ手で選別されてから日本に出荷される。熟練した農家の手でも1日50kg(麻袋一袋が限界)
長野の萌やし工場のあとは、さらに岐阜中津川市のちこり村まで遠征。サラダコスモでは萌やしや貝割れだけでなく最近はヨーロッパ原産のチコリーという野菜の生産と普及に力を入れているそうだ。
チコリーとは
チコリー(chicory、Cichorium intybus)は別名キクニガナ(菊苦菜)ともいう、キク科の多年生野菜である。高さ60~150cmで青い花を付ける物が多い。
原産はヨーロッパ~中央アジアだが北アメリカにも持ち込まれ、道路わきの雑草のなかにチコリーが並んでいるのを見ることができる。葉や根には独特の苦味があり、肥培した株から出させた芽を暗黒下で軟白栽培したものを、主にサラダとして賞味するほか、根を炒ったものをコーヒーの風味づけや代用品にも使う。茶として飲むこともできる。近縁種としてエンダイブ(endive)がある。チコリーは多年草だがエンダイブは一年草である。
フランスおよびカナダではアンディーヴ(綴りは同じくendive)と呼ぶが、同じフランス語圏でもベルギーではシコンChiconと呼ぶ。シコンのグラタンは代表的なベルギー料理のひとつ。イタリアではラディッキオ (radicchio) とよばれ、肉・チーズと合わせてさまざまな料理に用いられる。(以上ウィキペディアより)
私は知らなかったのだけどポケモンにチコリータというキャラクターがいてこれの元ネタらしい。
サラダコスモでは日本の食料自給率の回復用としてヨーロッパでは年間に1家庭あたり6kgも消費しているというこのチコリーに注目して数年前から日本国内での栽培や販売に取り組んでいるそうだ。お昼過ぎにこの栽培工場兼普及用アンテナショップの施設にバスで乗り付けてチコリーの天ぷらやサラダ、その他地元の野菜の食べ放題バイキングを堪能した。
食事後に、チコリー栽培工場を見学していろいろな話を聞いたけどサラダコスモという会社は凄く真面目にいろいろ取り組んでいると思った。例えばなぜチコリーという野菜を選んだかを聞くと、食料自給率の回復や休田対策用として従来からある作物を選ぶとそれは既存農家との対立になって結局は意味がない。今はまだ無い需要を掘り起こしてこそ自給率は上がるという考え方だそうだ。他にも高齢化が進む中津川市のアンテナショップは優先的に老年齢層を雇用するという施策を取ったり、葉を収穫した後に残ってヨーロッパでは捨てられるチコリー芋の活用法として焼酎「ちこちこ」を開発するためにわざわざ九州まで杜氏養成に社員を派遣したりと社会貢献的な動きをいろいろやっていらっしゃる。細かい工夫としては食料供給源確保のためにアンテナショップでは海外に移住した日系人農家の育てた野菜を輸入して売るという取り組みも始めたそうだ。
チコリーについては今はあまり知られていなくて消費が少ないのでまだ日本では高級食材扱い(単価が200円近い)がもっと認知が進んで消費量が増えれば単価も全然下げられるとのこと。
以上、サラダコスモさんと萌やしとチコリーを応援しようと思ったとっても楽しい週末のオフ会だった。
帰りにお土産にサラダコスモさんからはとても沢山の萌やしとチコリーを頂いて一同感激。私はその中から萌やし6袋とチコリー2袋を貰って自宅に持って帰った。そしてその夜から毎日萌やしを食べている。今晩は嫁が、サーモンのチコリボートをつくってくれたが非常に美味しかった。
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