クラウド活用型のコンシューマ製品が次々と
ソーシャルブックマークなどで時々「その発想はなかった」というタグを見る事がある。既存の概念を見事にブレイクスルーして時代を替えるような発想やそれを実現した製品に出会うと、まず「ガツン!」と頭を叩かれたような衝撃を受ける。
そんな経験って年に数回しか受けないのだが昨日久しぶりにそれに出会った。神田さんがメディアサポールに書いた記事「ネットブックの次は、低価格クラウドビデオカメラが市場の脅威に」で紹介されたPure Digital Technologies社のFlipVideoという製品。
これまで高価だったビデオカメラから保存と再生の機能を省略して安価にした製品で、ポイントは動画の保存先をネットの向こうのクラウド(YouTube)にした点。既に2007年に発売開始されていて日本でも売られているそうだが恥ずかしながらこの製品を私が知ったは昨日。Eye-Fiがデジタルカメラで撮った写真がパソコンやオンライン写真サービスに自動保存されるSDカード型無線LANカードを売り出していたことは知っていたけど、既にビデオまでいっていたのか。
このFlipVideo、最新版ではカスタマイズして色だけでなく自分の持っている写真を本体にコーティングできるカスタマイズサービスま で登場したようだ。日本でも今人気の「ニコニコ動画公式モデル」(※)とか出したら面白いのにとか思ってる。ボディにニワンゴちゃんがプリントされていて ボタンひとつでニコニコ動画に動画がアップできるとか、マニアが喜ぶのではないか。
神田さんはネットブックで起きた事がビデオカメラ市場で起きると予言しているが、これには私もほぼ同意だ。ホビー分野というか余暇娯楽分野ではこうしたデータをクラウドの向こうに置いて楽しむ形式が増えていくと思う。セキュリティの部分を心配する声もあるがクラウド対応する事によって得られる価格差がこれほどあるとその声も小さくなろう。それにもし共有ストレージがそんなに不安なら接続先を自家サーバに替えれば済むわけで、これはそんなに難しくない。パソコン、カメラ、(確かTVも既にあった気がするが・・)と続いたが多分このあといくつかのコンシューマ系製品でこういうクラウド活用型がでるだろう。
クラウドについてはいまでも若干懐疑的な印象を持っている私だが、こういう動きを目にすると社会やライフスタイルがどんどんネットワーク化することを実感する。クラウドというバズワードを切り捨てるのではなく定期的に見直さないといけないという気にさせてくれる。
※余談だが時々話題になるニコニコ動画の収入源の多様化策について、個人的にヘッドホンとかカメラとか動画サービスに関連する製品を「公式グッズ」として売り出す案を中の人にチャットで提案した事が以前にあるw