ネット広告の成長余地を推測してみた
お正月にCNET経由で見たニュースに「09年もネット広告拡大が加速 新聞抜き第2のメディアへ」というのがあった。今年ついにネット広告が新聞を抜くことが予想されているそうだ。
そういえば先日紹介したRandy F.Price氏の「Pricepoints Lets Get Social」という資料の5枚目に「Online spend is incongruent to consumption」というスライドがあった。米国での消費者の各メディアへの接触時間と各メディアの広告市場を比較して、ネット広告にはまだ成長の余地があるということを言っているらしい。
気になったので日本ではどうなのかちょっと調べてみた。
日本の場合、日本新聞協会が定期的に行っている「全国メディア接触・評価調査」に各メディアとの接触時間の数字があり、電通の「日本の広告費」にメディア毎の広告費がある。ここから数字をとってRandy F.Price氏の資料っぽく図にしたのが以下のスライド
Randy F.Price流に言うなら、既にネットへの接触時間は新聞の倍以上でシェアも20%を超えているのだから今8.6%に過ぎないネット広告はまだまだ伸びるということになる。もっとも広告費のほうではその他の広告費が40.5%もあり、これを除いた主要5媒体に絞った場合のネット広告のシェアは14.5%程になるがそれでも成長余地は大きいと見るべきなのだろう。
この図を作るために使った電通の調査は1年前のものでちょうど今最新(2008年)のネット広告市場の調査をやっているところだ。その結果が判ったらまた図を更新してみたい。
※このグラフ中の図は「M@STER FONTS」を使って作っています。
※あと今の図では接触時間が接触者ベースになってますけど、本当は接触頻度(回数)を加味しないといけないはずです。例えばラジオは聞いている人の時間は長いですが、そもそも聞いている人の割合がもっと低いはずとか。日本新聞協会の調査にはそういったデータもあったのですが作業が大変でちょっと断念してしまいました。