情報を路線図で示す方法(鉄道居酒屋で学んだ事)
先週金曜日にある集まりがあって秋葉原の鉄道居酒屋に行ってみた。最近テレビなどで紹介されていたのでご存じの方も多いと思うが、内装や店員が鉄道ファン向けにアレンジされたお店である。
残念ながら私は鉄分が全くないのでお店のディスプレイや店員さんのコスチュームには、ほとんど反応できなかった(ちなみに補足しておくとこの店のウェイトレスの一人の接客態度には感心した。セリフ、話し方、とっさの対応などまさしく駅員になりきっていてプロであったw)のだが、さすがにこのお店のメニューには反応してしまった。
以下はこのお店のホームページに掲載されているメニュー画像である。
料理名を鉄道ファン向けにアレンジするだけでなく、料理の種類毎に分類を行って路線図にわけそれを鉄道の路線図に描いていたのだ。乗り換え駅(ターミナル)にはちゃんと分類の両方に入る料理を設置してあり、さらに芸の細かい事に遠方になればなるほどちゃんと料金が高くなるようになっていたw
鉄道路線図はマップの一つであり、IA(インフォメーションアーキテクチャー)の本などにも、ナビゲーションの事例として時々登場する。Web2.0系の企業を鉄道路線図に模して紹介したマップなんてのもあった。図法としては楽しいし、色分けされているのは見やすいと思う。情報の数があまり多くなく、各項目が所属する分類がおおむね1種類の場合にはこういう表記法も使えるかもと思っている。
ちょっと調べてみたところ千葉大学の長尾先生達が鉄道の路線図の描き方について研究されているようで、以下のページにいくつかの論文が載っていた。
これによると、路線図の構成要素は、1)路線、2)駅(乗換駅とそうではない駅)、3)路線名、4)駅名の4つであり、鉄道路線のネットワークを表すのに直接関係している要素は、路線と乗換駅とのこと。そして路線の表記方法は、a)線のスタイル、b)角の丸みの大きさ(これをRと呼ぶ)、c) 軸の本数、d) 中心部の拡大率、e) 環状線の表記方法、の5つの要因で決定されるとある。
そして各種研究の結果、見やすく覚えやすい路線図を書く場合のコツは以下ということらしい。
- (環状線がある場合)軸を4本、Rは小さめで環状線は真円表記をする
- (環状線がない場合)軸は6本、Rは大きくつけたほうが良い
- 駅シンボルは、基本は真円とし、路線平行部ではシンボル間をシンボルより幅の狭い帯で繋ぐ
路線図、奥深し。