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社内にニコニコ動画を、エビリーの挑戦

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 たぶん昨日のRC2の発表会とその後の機能アップに伴い昨晩からニコニコ動画がブログやニュースで沢山取り上げられていると思うが、この動画+インポーズしたテキストという仕組みをイントラネットに持ち込もうという動きは既に始まっている。

 エビリーが10月5日に発表した「IntraKaKiKo(イントラカキコ)」というサービスは、まさにニコニコ動画的なソリューションをイントラネットに導入するという仕組みである。サーバ上に公開共有した動画上にテキストによる文字情報以外に、円形、四角形などの図形、イメージも書き込み可能。イントラネット向けらしい機能としてはグループ機能を実装し、情報の閲覧・投稿権限を設定できるので、部署毎やプロジェクト毎での情報共有が可能である。

 8月にエビリーの中川社長にお会いしてこのシステムのデモンストレーションを拝見したのだが、その時にはもう相当の作り込みが完了していた。でその際に聞いた話によると、これまでもインターネット上で「kakiko.tv β」というサービスを提供きたノウハウに合わせ、既にこのシステムをある製造業へ導入して実際に利用が始まっているとのこと、どうりで。

 具体的な適用イメージとしては、海外の工場の製造ラインでの作業シーンを現地でビデオで撮影してサーバに掲載し、これを日本にいる熟練工が見ていろんなところをコメントで指摘・指導するというような使い方をされているそうだ。確かに、手さばきなどといった細かい部分になるといくら写真をつけてもマニュアルだけでは伝えにくいし、映像ビデオだけを渡してもそれだけでは違いがわからなかったりする。
 さらにネットを使えば出張の航空旅費が浮くし時差の関係も解決できるし、日本側の熟練工の手が空いたときにいつでも何度でも指導できる。電話などに比べて、具体的な動きにあわせた的確なタイミングで具体的なコメントを入れやすいと言うことで導入効果はかなり高いとのこと。
 
 通常イントラネットでの動画の使い方といえばまず社長や役員の訓話を流す社内(衛星)放送の変わりをイメージしやすいが、この先進事例での使い方はまさしく動画+テキストならではというものでかつ実効性も高い。日本の製造業にはイメージしやすいしシステムの価格も手ごろなので、今後採用する企業はかなり増えるのはないだろかと予想している。

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