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エンタープライズコラボレーションの今と今後を鋭く分析

タギングやフォークソノミーの実用研究がもっと進んで欲しい

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 先週のことになるが話題のCEATECを2時間ほど覗く事が出来た。とは言ってもデジタル家電系は私の業務的には守備範囲外なので、お目当ては「情報大航海プロジェクト」のブース、モバイル用チビパソである富士通LOOXUと工人舎のSA/SHシリーズの実機での操作性の確認。

 情報大航海プロジェクトのブースは思ったよりも広く、沢山の研究が展示されていて面白かった。中にはもし実用化されたら凄いだろうなと思えるものもいくつかあってしばし観覧。
 ただブース全体を見終わった後に感じたのが、情報爆発時代の解決策を模索するにしてはその手段がちょっと「検索エンジン」に偏りすぎていないかな、という印象。たしかに検索エンジンは爆発的に増えた情報を“さがす”ためのツールとしては現時点では、最もカバー範囲が広いし手軽に使えるし、まだまだ改善の余地があることは否定しないが、正直検索エンジンだけで全ての問題は解決しないと思っている。

 この件については拙著「サーチ アーキテクチャ」にも少し書いたが、情報への到達コストを下げようと思ったら、検索エンジンだけではなく分類や配信を支援するツールも不可欠だと思っている。膨大な情報を利用者の嗜好に合わせてカテゴライズしたり、あるいは一度見た情報を上手に整理して再利用を促進させるようなツールがもっと出てきて良いと思うのだ。

 特にタギングやフォークソノミーについては今後も研究や改善の余地は大きく、将来性も高いと個人的に期待しているのだが実は現時点では日本にこの分野の研究者は少ないようだ。以前にちょっと調べたときも、ほとんど見つからなくて、結局やっと見つけた慶應大学の南政樹先生から話が聞けたくらいだった。

 ちなみにこのタギングやフォークソノミーが現時点で最も上手に使われている分野の一つがSBM(ソーシャルブックマーク)でもうひとつがFlickerやニコニコ動画といった画像系の共有サイトだと思う。こうした画像共有系サイトでのタギングのデータがもっと使いやすい形で公開されて、いろいろな人による研究が進めば良いのにと思う。

#で、もうひとつのチビパソのほうはどうだったかというと、こちらはまた今度にしたい。

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