オルタナティブ・ブログ > ナレッジ!?情報共有・・・永遠の課題への挑戦 >

エンタープライズコラボレーションの今と今後を鋭く分析

動画なんてはやらないと予測したのは、どこのどいつだーい?

»

 私だよ!(爆) #にしおかすみこさん、すんません。

 このところ私の専門分野は業界でそれなりに流行っているようで取材を受ける機会が増えてきている。当然取材内容は、専門分野の話なのでその場で質問を受けて即答しても、いつも考えていることやずっと追っかけている内容なのでそう外した回答にはならない。今後の動きや予想なども短期的であればまず外さない。

 しかしその中でも以前ある取材で聞かれた「動画」についての今後の見通しについては、当時に私が答えた予測は正直に全く外れていたと認めざるをえない。

 もう半年くらい前だが、昨年終わり頃にNHKの取材を受けたときのことである。ブログやSNSの流行の話をした後に、当時話題になっていたYoutubeに話が及び、ときに動画系はどうですか?と聞かれたのである。私はその場で動画が流行るにはもうちょっと時間が必要で、まだそんなにはやらないと答えたのだ。

 その当時に考えていた理由の一番は、動画を作れる人の人口の問題だ。市販のカメラなどを使って面白い動画映像を取るには相当のコストと手間とテクニックが必要だ。だから動画を自分で作成してホームページに載せるような人は急には増えないし、それらの質が向上するには、環境も時間も必要だと思っていた。これに対して例えば、文章を書くことは随分とハードルが低い。だから文章を書ける人は多数いて、その中に非常に面白い文章やすばらしい文章を書ける人も一定数いる。だからブログは流行った。そういうロジックで、次は動画の前に音楽が来ると勝手に予測していた。素人ミュージシャンのほうが素人映画監督より多く裾野が広いという論理だ。実際に当時、作曲をしてそれをネット上で共有するというサイトがでてきて、立ち上がりのなだらかなカーブを描いている途中だった。作曲でもハードルは高い、よしんば動画は・・というようなロジックで考えていたのだ。

 数ヶ月たった今、この考えを既に改めた。次は動画だと。確かに動画を一から作るのは非常にハードルが高い。しかし編集という面ではハードルは非常に低いことがわかった。PCで簡単に編集ができるソフトが結構普及しているしそれを駆使する凄い職人達がネットにはいっぱいいることを理解したからだ。そして素材となる動画を、テレビやゲームなどから多数入手できるということも。高いハードルとして見ていた画像の再利用に関する著作権問題も、例えば宣伝のためだとか話題作りを目的として一定の再利用を許容するオリジナルの権利者がある程度はいたということも、新しい動きとして認識した。

 特に、ニコニコ動画の編み出した「動画への文字インポーズ」は非常に面白い。動画を従として、コミュニケーション自体は手軽な文字を主に行うというこのアイデアには脱帽だ。自分の過去の誤った予想を反省し、いくらロジックを詰めても凄いアイデアがひとつで簡単につぶされることを学習した事件である。

 最も最近は既に気持ちを切り替えて動画をビジネスサイドで使えないかということを考えるようにしている。例えば社内研修を動画で流して、受講者からコメントをニコニコ動画的にインポーズしてみてはどうかとか。

 そして今一番期待しているのは、「ニコニコ動画で活気付くか、株主総会 」という記事にあるような株主総会をニコニコで動画配信する企業が今年現れること。ニコニコ動画で見る株主総会、これは興味深い!

キーワード記事*

動画共有サービスニコニコ動画株主総会

Comment(0)