「デイトレーダー型新入社員」にバブリー世代より思う
昨年も書いたネタだが今年も新入社員のタイプが発表された。今年の新入社員は「デイトレーダー型」だそうだ。既に報道された内容をみると、そのココロは、
自己主張型で、常に良い待遇・仕事を求めて転職をもくろむ(asahi.comの報道より)
就職した会社とともに育っていこうとは考えず、常によい待遇、よい仕事を求めて『銘柄の乗り換え』(転職)をもくろむ傾向がある(産経新聞の報道より)
細かい損得勘定で会社の物色を繰り返し、安定株主になりにくい(TBSの報道より)
(ちなみに大元の名付け親の社会経済生産性本部はここ)
ということだ。他の2社に比較してTBSがわざわざ“安定株主”という表現を使っているのは時流にのったものなのか、というのはおいておこう。ちなみに昨年の新入社員は「ブログ型」であった。
しかし新入社員といえばここ最近の売り手市場は凄い。新聞などに発表される来年度の新卒採用の予定者数などは驚異的で、発表された予定数の合計は、来年の卒業予定者の合計をはるかに上回っているのではないかとまで思うほどだ。実は私自身が前回の売り手市場真っ只中の90年入社なのだが、最近また同じような雰囲気になってきたようだ。
私の同期にあたる90年入社組は、その1年前後の89年組、91年組とあわせて、バブリー世代と呼ばれる。多くの組織では「水増しして大量採用してしまった能力に劣る世代」として扱われ「今後組織のお荷物になる」などとも評される世代である。そういった評はある程度は当たっているのだろう。しかしその逆の話として、どこかで以前こんなバブリー世代の悲哀を描いたコラムを読んだ。
いまや会社で最後まで仕事をしてそれで報われていないのはバブリー世代だ。会社は中間管理職になった彼らには残業代を払わなくて良いからと仕事をどんどんやらせると共に、その部下の就職氷河期組には「優秀なのだからくだらない仕事をやらせてはならない」「残業をさせるな」として早帰りをさせる。その癖バブリー世代は人数が多い分過当競争だし、それ以前に十把一絡で評価は低めに押さえているのだと。
===2007/3/27追記
このコラムの出典をご存じの方がいれば是非教えて下さい。
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我々の世代には、こうしてバブリー世代のレッテルの為に磨り減ってしまった人も少なくない。
この調子で行けば、07年、08年、09年入社組あたりは、再度組織の中で突出して多い割合を占めるグループになるのだろう。将来彼らがまた我々と同じように、個を評される事無くまとめてバブリー・ジュニアだとかネオ・バブリーなどというレッテルで括られてしまうような事が無い事を願ってやまない。