オルタナティブ・ブログ > ナレッジ!?情報共有・・・永遠の課題への挑戦 >

エンタープライズコラボレーションの今と今後を鋭く分析

隙間時間で“考える”ための工夫

»

 Human Information Interface labでの棚橋さんのエントリー「えーっ、考える時間がない?」を読んで思ったのだが、実際私もこのところ後輩などから「考える時間がない」といわれることが増えて来たように感じる。「この考える時間がない」という発言の9割は考える気がないことの言い訳で、残りの1割がそもそもその考えるテーマについてベースとなるスキルや情報が圧倒的に不足しているケースだと思っている。だから普段はこういう「考える時間がない」発言は無視しているのだが、ちょっと立ち止まって自分はどう考えているのかを分析してみた。

 実際私は仕事柄考える必要に迫られることは多い。取引先への提案を考える。顧客の抱える課題を考える。今日のブログのネタを考える等々・・。で私はこうした考える作業をどのように処理しているのか。以下、その結果

考えている場所:
 ・通勤時間、トイレの中、風呂、寝る直前の自宅のリビング、(会社の自席)
考えるための準備:
 ・メモの活用-考えるテーマを忘れないため、考えた結果の記録
考えるときのルール:
 ・考えやすいものから考えるし、5分考えてダメなら次へいく
 ・3回飛ばしたら、飛ばした原因を考える
 ・考えるときにはPCは使わない。TVや携帯(メール)も遠ざける

考えている場所
 考えてみるとどうやら私は、考える作業の多くを隙間時間に依存しているようで、会社の自席で考えている時間は案外少ないようだ。

考えるための準備
 隙間時間に直ぐに考えるためにメモを携帯して、このメモに考えるテーマ、あるいは考えないといけないことのタスクをメモに書いている。
 このメモ帳は後で書くように、考えた結果を書き留めることにも使っている。時にはメモではなく携帯のときもあるが、とにかく隙間の5分や10分の間に直ぐに頭を使えるような準備をしている。

考えるときのルール
 メモの中でその時に考えやすい、考えたいと思うモノから考えていく。
 5分くらい考えて進まなかったら次に行く
 3回飛ばした、飛ばした原因を考える(データ不足、出尽くし、切り口なし、仮説検証不可など)
 但し次に行く前にとりあえず考えついたことはメモや図か音声録音などで残す
 (特に会社の自席で考えるときは)PCを使わない。

 自分で分析してみて最後のルールの中に工夫点がいくつかあるように感じたので詳細も書いてみた。

  • 順番にこだわらない

 メモの中でその時に考えやすい、考えたいと思うモノから考えていくこと。メモの順番にあまり捉われない。

  • 行き詰まったら先のばしにする

 5分間集中して考えても、出てこないことはたぶんそれ以上考えてもダメだと諦めている。(ちなみに、会社の仕事で締め切りが近いときは5分ではなく30分くらいまでは粘るけど、それでも駄目なことは一旦先延ばしにする)この一旦集中することは重要なようで一旦集中したテーマってふとした時に素晴らしいアイデアと共に思い出すことは結構ある

  • こうして3回先延ばしにしたものは「考える」テーマを見直す

 見直すときは考えられない理由(テーマ不適、データ不足、出尽くし、切り口なし、仮説検証不可など)を考える。例えばテーマが大きすぎてどこから手をつければ良いかわからないときはテーマを細分化するし、前提条件や基礎知識が不足で自分が考える以前の状態にいると認識したら一旦データ集めだとか状況整理をしてからテーマを設定しなおす。
 そもそも隙間時間で考えるための工夫として、考えるテーマを細切りにしておいたほうが都合が良いようだ。慣れると大きなテーマでも考えられるようになるようだが、例えば最初は「お客さんへの提案を考える」のような大きなテーマではなく「お客さんが今困っていそうなことを考える」とか「まず提案書の目次を考える」とかにブレイクダウンしておいたほうが考えが進みやすいようだ。

  • いったん考えたことはとりあえず記録に残す

 隙間時間で考えると細切れでいろいろ考えるので手戻りが多いのでメモは一応これを防ぐためにも使う。メモが間に合わないときは携帯の音声メモでキーワードを残したりする。しかし次に再度同じテーマを考えるときに、この前のメモから始めるときとメモなしで始めてしまうことは半分半分だ。メモを書くのは記憶の定着化の為もあって、実際同じようなメモ分が繰り返し出来ることも多い。
※メモについては、棚橋さんの次のエントリー「メモをとる癖」でも解説がある

  • 考える方法を変える

 3回先延ばしにしてテーマを再設定する前に時々考え方を変えてみるときがある。こういうときにホワイトボードや大きな白紙を使う。それまでに書き残していたメモがあればそれを見直す。ここで同じ内容のメモが複数枚あると、それはそれで考えの検証や毎回どこで躓いたかがわかるので使える。

  • 考えるときはPCを使わない

 PCは考えるためには邪魔になることのほうが多いように思う。PCを使うのは、前提条件や基礎知識が不足していてデータを集める時や、数回考えたあとにこれまでに考えた内容を一旦まとめる時だ。一旦考えた後のメモが何枚かあればそれをPCで加工しているときに次を思いつくことはある。
 しかしPCがあるとついつい他の事をやってしまいがちなので、通常は考えるときにはPCを遠ざけるようにしている。

 以上自分の頭の整理の為にもちょっとまとめてみた。

Comment(2)