「出来ないことは出来ないと言って欲しい」のエントリーの続きになるが、こうして営業がはったりをいった後のプロジェクトは多くの場合最後にひどいことになる。出来るといった部分が実際には出来なくて問題となり、その対応の為に納期遅延が発生するのである。業界で有名なデスマーチの到来である。
 
 そんな時にも大手のSIerの場合、最後の時点でSEや技術者を大量に投入して火消しにかかる。大手ベンダーだとマシンパフォーマンスの問題であればCPUやメモリの追加で対応するし、研究所から新しい技術を持ち込む。出来ない部分もSEの物量にモノを言わせて最終的にはなんとか作りこんでしまったりする。
 
 そしてそういった時にもユーザの上層部は「さすが○○だ」といって満足してプロジェクトが完了する。

 さて果たしてそうなのか?その大量に投入したSEの体力や技術のコストはどこが負担しているのだろうか?もしSIerが負担しているのだとしたらそれはもしかして最初から見積もりに入っていたのではないか?(となるとデスマーチにならなければ浮いていた?)あるいは次回にその分の回収を企ててくるのではないか?はたから見ていていつも不思議に思う。

 ちなみに、デスマーチの最終期に突貫工事で作った部分はあとで問題になることも多い。つぎはぎだらけのシステムの運用を人手でカバーするために、ユーザ側の担当者がシステムのリリース後に長期間運用に縛られて他のことが出来なくなっているといった見えないコストもかかっているのだが、ユーザ企業の上のほうの方にはそのあたりは見えないようだ。

 発注先を選ぶ際に「○○なら最後は何とかしてくれる」という意図で選定をするユーザは案外多い。しかしその選択は正しいのだろうか?最後に何とかするコストについてまで含めて一度良く考えてみたい。

yoi

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コメント
すぎじい 2006/06/20 12:17

>ユーザから見えない

それが分からないユーザ(上層部)も問題とは思いますが・・

とおりすがり 2006/06/20 12:53

というか、エンドユーザの上層部は(へたをすると自組織の上層部も)デスマーチの概念を知らないor理解できない。

とおりすがり2号 2006/06/20 16:42

私の勤務している会社の上層部は見積はスルー、しかも実費でお金を払っていますのである意味カモられています。

yoshikawa 2006/06/21 02:28

皆様コメントありがとうございます。
デスマーチの発生理由はいろいろあると思いますが、そのひとつにはこの「ユーザ企業側上層部の無理解」が関与していると思います。

他にも経験談などあればぜひコメントの書き込みください!

Kawakami 2006/06/21 07:16

ちょっとした大きさのSIerやメーカーには、火消し役専門の部隊やメンバーが存在します。
小生(そのときは、エンドユーザ側)もそのような方々に火消し役に登場されてプロジェクトを進行させていきましたが、印象はようやく話ができる人が出てきたということ。
つまり、最初に出てきたメンバーの力不足が原因。名前の通った企業でも、全員が普通以上の仕事をするとは限らない。
それ以降、見積もり金額を値切ると、スキルの低いメンバーにされることもあるので、担当者を明確にして、納得してから値段交渉するようにしています。

itty 2006/06/21 10:43

大手のSierほど経験値の少ないメンバーが多数まぎれていることが多い印象。
火消し役専門にスキルの高い人間を残しているSIerってなにを考えているのだろう。。

とおりすがり 2006/06/22 10:26

ユーザーにも問題はありますが業界の構造にも問題がありますね。

http://satoshi.blogs.com/life/2006/03/post_8.html

NAKA 2006/06/23 00:12

当方のブログで参考にさせて頂きました。

この業界はまだ未成熟なのでしょうか?ゼネコンと比較するとあまりにも品質水準が低い気がします。

医療機器や自動車の制御装置などの障害発生が人命に関わる領域は品質が高いのですけどね。

Henrich 2006/06/29 12:51

>その大量に投入したSEの体力や技術のコストはどこが負担しているのだろうか?

そのSE本人では。そして燃え尽きる、と。

あと、スキルの高い人員をアサインしたからといって、SIer側は儲からないですからね。
低スキルの人員で利益が出れば…と考えているのでしょう。


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