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コラボレーション企業訪問 最前線 ~X社訪問記 Part3~

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 次に、Notes/Dominoのテクノロジーの方向性を紹介する。
<Notes/Dominoの将来>
 Workplace製品(J2EEベースのコラボレーションコンポーネント)が出たときには「Notes/Dominoは無くなり、Notesに蓄積された情報やアプリケーションが使えなくなったり、大きな投資をしてWorkplace製品に移行しなくてはならなくなるのではないか」と、多くのお客様に不安感を与えてしまったが、Workplace製品のテクノロジーを、Notes/Dominoに段階的に吸収していくことになった。
もちろん、Notesクライアントに関しても継続的に提供し、利用者のワークスタイルに合わせて選べる。 また、WebSphere Portalもプロセス統合、SOAのエントリーポイントとして強化を進めていく。
Lotus製品の将来は、USの技術者のブログで公開されている以下のスライドに見ることが出来る。 (以下のスライドにマウスを持っていき”手”のマークが出たらクリックしてください)

これらに関して、以下に、日本で公開されているプレゼンテーションに従ってご紹介する。

Notes_2 

 ロードマップには4つの線があり、それが二つに統合されていく図になっているが、上の二つはWorkplaceサーバー製品とDominoサーバーの統合で、下側二つはNotesクライアントのリッチクライアント化&サーバー管理型クライアント化である。
 Notes/Dominoはサーバー、クライアント共にオープン化、コンポーネント化されてNotesアプリケーションのみならず、様々なアプリケーションと画面上で統合・連携させて利用することができるようになる。

Notes利用者から見ると、Web、Notesクライアント、リッチクライアント、モバイルと選択の幅が広がっていくのである。
<Notesクライアントのリッチクライアント化とサーバー管理型クライアント化>
既にご存知の方も多いと思うが、次期Notesクライアントは「Hannover」というコードネームで呼ばれており、来年に出荷数予定で開発を進めていることが表明されている。 そのHannoverの受信メールの画面が以下である。ちなみに、これらの画面は今現在の予定であり、実際の製品の際には大きく変ることが予想される。

Hannover_4

一番左に「ナビゲーター」があり、中央には左半分が「一覧(ビュー)」、右半分が「文章表示(プレビュー)になっている。これらは、それぞれコンポーネント化(部品化)されており、プラグイン(この表現が技術的に正しいかどうか少し疑問だが、ここでは原文の表現を使う)として必要に応じて表示、連携される。 
Hannoverでは、それぞれの機能がコンポーネント化されているため、配置も自由に変更できる。 ちなみに、右端のには他のコンポーネントをワンタッチで立ち上げられるアイコンが表示されている。
以下は、左右に配置されていた一覧と文書表示を、現在のNotesのように上下に配置したものである。

Hannover2_1

 今、一覧から“ルーカスさん”から送られてきた“手術道具の取引”に関するメールをクリクしている。 すると、下にそのメールの内容が表示され、右側には、そのメールに関係した「アクティビティ(関係する仕事やアクション)」、「関係者(コンタクト)」、「RSSリーダー(関係するWebブログやNotesの最新情報一覧)」「今日のスケジュール」が表示される。
 

下の画面では、先ほどのメールを送ってきたルーカスさんの業務上の基本情報が表示されている。

Hannover3_6 

その中の「最近のやりとり」というタブをクリックすると以下のように、ルーカスさんと最近やり取りしたメールやチャットの情報が表示される。

Hannover_7

 ここでは、メールの中での連動を紹介したが、このHannoverではノーツのアプリケーション以外にWebアプリケーションや業務システムも組み合わせて表示させて連動させることが出来るようになるのである。
今回は詳しくご説明しないが、そのアプリケーション例は以下のようなものがある。
Hannover6_1 Hannover_6

また、ワープロ、表計算、プレゼンテーション機能も実装される予定であるが、これも詳細は別途説明する。
Photo_165

 最終的な仕様は、まだ明確になっておらず、様々な変更が加えられるが、来年にはオープン化、セキュリティ強化、クライアントのメンテナンス性・操作性の向上を果たした新しいNotesを皆様にお見せすることができるだろう。

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