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何となく見過ごされているけど、実はとても気になっていること

Windows Updateの副作用?

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 遅ればせながら、今年もよろしくお願いいたします。

 ところで、先ほど、毎月恒例のWindows Updateを実行しました。
 そして、これまた恒例となっている、「Windows Updateによって勝手に書き換えられる設定」を元に戻す作業を行いました。夜中にやっていると、余計にむなしく感じる瞬間です(笑)。

 「Windows Updateによって勝手に書き換えられる設定」というのは、

・「Default Input Language」(既定の言語)
・「Internet Programs: Email」(インターネットプログラム:電子メール)

です。もしかしたら他にもあるのかもしれませんが、とりあえず私が影響を受けているのはこの2つです。

 既定の言語というのは、要するに、日本語入力に何を使うかという設定です。私はジャストシステムのATOKを利用していますので、この部分はいつも「Japanese - ATOK 2006」(日本語 - ATOK 2006)に設定してあります。

 Windowsというのは良くできたOSで、複数の入力言語を任意に切り替えて利用することができるほか、1つの言語でも複数の入力システムを切り替えられるようになっています。たとえば、プレインストールされたWindowsをセットアップし、あとからATOKをインストールすると、この「Default Input Language」には、ATOKのほかに、「Japanese - Microsoft Natural Input 2003」がリストされ、切り替えて利用することができるようになります。日本語以外を追加選択すれば、多国語を入力する設定にすることもできるのでしょう(やったことはないですが)。
 ただ、このままだと、デフォルトとしてATOKを使っていても「何かの弾み」で、日本語入力がMicrosoft IMEに切り替わってしまうことがあります。「何かの弾み」といっても、たぶん、Windowsが勝手に意地悪しているというわけではなくて、ユーザーである私の何かの操作でそれを切り替えてしまっているだけなのでしょう。そのキー操作を無効にしたり変更したりする方法も、もしかしたらあるのかもしれませんが、よく分からなかったので(インストールされているWindowsのHelpを見ても分からなかった)、結局、Default Input Languageのリストから、Microsoft Natural Input 2003を削除するという、安直な方法をとることにしました。これで、「何かの弾み」で入力システムがMicrosoft IMEに切り替わってしまうことがなくなり、私の中では、一件落着となっていました。

 しかし、いつ頃からか覚えていないのですが、Windows Updateを実行すると、このDefault Input Languageのリストに、消したはずの「Japanese - Microsoft Natural Input 2003」が復活してしまうようになりました。

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同様に、「Internet Programs: Email」の設定、つまり、電子メールソフトウェア(MUA)として何を使うかという設定も変更されてしまいます。私はこの設定も変更しているのですが、Windows Updateを行うと「Microsoft Office Outlook」がデフォルトになってしまうのです。

 なので、毎月「Windows Update」を実行するたびに、これらの項目を自分用に設定し直しています。

 Windows Updateは、毎回そのアップデート内容を確認しながら適用しているつもりですが、Default Input LanguageやInternet Programs: Emailの設定を変更するという記述を見た記憶はありません。おそらく、何らかのモジュールを置き換える際に行われる「副作用」のようなものなのでしょう。私自身、Windowsの内部構造にそれほど詳しいわけではないのですが、そういうこともあり得るかもしれないと想像することぐらいはできます。ただ、プログラムの動作として、現状の設定を保存した上で処理を行い、その後に保存した情報を元に設定を復元することで副作用を回避することは難しくないだろうとも思うのですが……。

 私はもう6、7年前ぐらいから、マイクロソフトもいずれはオープンソースというやり方を採り入れざるを得なくなると言い続けているのですが、こういうことを目にするたびに、その思いを強くします。

 Windowsという、これだけ大規模で構造が複雑なソフトウェア――しかも半端じゃない数のユーザーがいる――を、マイクロソフトという1私企業だけで保守し続けるのは相当に難しいことなんじゃないかと。いくらマイクロソフトが世界一の規模を誇るソフトウェア企業で、たくさんの優秀な人員と潤沢な資金を投入できるのだとしても、それだけでは解決しない、できない問題があるということが、年々明らかになりつつあります。
 1人で抱え込まないで、みんなと一緒にやると決めればもっと楽になれるのに。それこそ、優秀な人材が揃っているマイクロソフト社内の人が、もうとっくに気づいているような気もするのですが。

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