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社員の時に見ていた店の状況、オーナーになってから見ている店。見ている方角が違うとこんなにも違うコンビニの光と影。お客様とは何にも関係無いところで巻き起こるあれやこれ。(笑

恐怖体験で涼みましょうか

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 暑さ対策と言ったらやっぱり怖い話ですかねぇ。

「コンビニバイト募集 初心者歓迎」この言葉の裏にある"怖い事実"
お化け屋敷よりも怖い? コンビニの"骨肉の争い"
本部はやっぱり怖い......コンビニが夏に「おでん」を売るワケ

 と、いうことで、誠で連載中の「ご一緒に"おでん"いかがですか」の怖い3部作をご覧いただければ...

 自著の宣伝はさておき、時期も時期、連日TVでは怪談話や心霊写真を絡めた番組が放送されていますね。
 筆者は、子どもの頃かなり夢中になって「あなたの知らない世界」なんて番組を見たり、月間誌「ムー」を読んだりと、今考えるとちょっと変なガキだった。
 自身は霊的なモノを信じているとも言い切れないし、信じていないとも言い切れないといったところでしょうか。
 何故かと言うと、何度か不可解な出来事に遭遇しているからだ。

 コンビニでは、結構体験している方もいるだろう。誰も来ていないのに来店チャイムがなったり、防犯ビデオに不可解な影が映ったり...
 コンビニでの話をすると、身バレの心配もあるので、若いころの話を一つ。

 『元産婦人科医院の怪』
 昭和から平成へと時代が移った頃の話だ。
 当時、筆者は、とある飲食店に務めていた。都内某所への転勤を命じられ、店にあいさつへ。
 店長に事務所へ案内されながら「ココには絶対泊まらないこと」と、念を押された。
 飲食店では朝早く夜遅いという仕事ということもあって、事務所に泊まることは多くの同業者も経験されているだろう。
 当時、若かった筆者にとっても、仕事で遅くなることだけではなく、遊んだ翌日早番だったりすると、ホテル代わりに事務所を利用していた。
 その事務所に泊まるなとは「なんだ、遊ぶ時間が減るじゃん」などと考えながら、店長の後を着いて行き事務所に到着。
 その事務所というのが、木造2階建て築はかなり昔のように見えた。聞くと、元産婦人科医院の一角を事務所として使用しているとのこと。たしかに玄関を入ると、かすかに消毒の匂いがした気がした。病院を閉めてどの位経っているか分からないらしいが、消毒液の匂いというものは結構残るんだなぁなどと考えていた。
 玄関を入ると、横に階段。2階は別の会社が使用していると聞いたが、最後まで2階の住民に出会うことはなかった。
 突き当りはトイレ。その横に一室あるが、その店長は開けたことがないらしい。
 会社で借りている事務所に入り、色々と話しをする。事務所と言っても、倉庫、更衣室の役割がほとんどで、月に1度棚卸しの書類作成に長居するくらいの場所だ。
 そこで、何故泊まってはイケないかの話をされた。
 どうも従業員の間で、不可思議な現象を目撃する報告が上がってるらしい。カーテンが突然開いたり、変な物音を聞いたりと、まぁよくある怪談話のようなものだ。
 書いたように、筆者は子供の頃から怪談話に興味を持っていたので、怪談話の多くは気のせいという結論に至っていた。そこでの話も、元病院という前知識がさせているコトだと気にも留めなかった。

 「泊まるな」という言いつけを始めこそ守っていたが、20歳代の筆者。時代はバブル景気。いくら遊んでも遊び足りない。
 とうとう言いつけを破り、連日のように事務所に寝泊まりしながら遊び呆けていた。

 その日は、同僚と仕事終わりで飲み歩いてて、珍しく歩けなくなるほど酔っ払った。終電間近、いつも通りに事務所に泊まっちゃえと、千鳥足で事務所に向かった。同僚も誘ったが「帰る」と言うので、その場で別れ、一人事務所へ。
 そのまま、置きっぱなしの毛布にくるまり夢の中。
 どの位眠っただろうか。カチカチという物音に目を覚ました。同僚が終電を逃し泊まることにしのだろうと「なんだ終電行っちゃったの。残念だったねぇ」と、夢現に話しかけると、さっきまでうるさかったカチカチという音がピタッと止んだ。
 直後、首をシメる感じがして「ヤメろよ!寝てるんだから邪魔するな!!」と、まぁお互い酔っ払いの身、悪ふざけの一環だと、そのイタズラを責めるより睡眠を邪魔されたことだけがイラッとしたといった感じでしょうか。
 「ったく、せっかく気持ちよく寝てたのに」と、ボヤキ半分そのまま眠りにつく。

 朝、目が覚め一緒に泊まっているはずの同僚と朝食でも行こうと思ったら、事務所には誰もいない。「あれ?帰ったのかな?」と、一人で朝食に向かい、そのまま仕事へ。
 昨日、一緒に飲んでた同僚が出勤「わざわざ、始発で帰ったの?めんどくぇことするなぁ」と、声をかけると...
 同僚が「へっ?オレは泊まってないぞ」の一言。その後の同僚の言葉に背筋が凍った。
 「お前、その首のアザ何?」
 何故か首には、青いアザがついていた。えっ!これは昨日お前が首を...いや、同僚は泊まらずに帰ったと言っている。

 「川乃がお化けに首をシメられた」という噂は瞬く間に広がり、その話を聞きつけた社長まで出てくる始末。
 店長が過去からの顛末、そして俺が話をすると、すぐに別の事務所を借りろと即断即決。翌月に事務所移転の運びとなった。
 新事務所は東京タワーが綺麗に拝めるいい場所で、従業員みんなで喜んでいた。
 荷物も出し終わったその事務所最後の日、気になっていたことを実行に移すことにした。

 誰も開けたことのない部屋を開けることだ。開けたことがないといっても、開かずの部屋と言うわけではない。単にドアを開けたことがなかっただけ。
 みんなに止められるも好奇心が先に立ち、ドアの前へ。
 なんだかんだ気になるのだろう。他の従業員もワラワラ集まってきて、引き戸をガラガラッと開ける。
 女の子たちは叫び声を上げた。
 そこには、産婦人科の診察台、医療器具が放置されたままだった。
 元産婦人科といっても、事務所として貸し出しているのだから、そういったものは整理されているはずという思い込みがあったのは確かだ。
 ドアを開けたからといって、お化けが飛び出してきたわけではないのだが、その風景にその場にいた多くの者が恐怖を感じたのであった。

 自分の身に降り掛かったとは言え、もう20年以上前のこと。今では、あの体験を現実感乏しく思い出すだけだ。

 いかがでしたでしょうか?
 信じるか信じないかはあなた次第です(笑)

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