中小企業活性化のための投資なの?
日本企業の99.7%を占めるといわれる中小企業の活性化が、日本全体の活性化には最重要課題であると言われ続けてきました。これは正しいと思います。
しかし、その活性化の方法が間違っているように思えてなりません。
各省を中心に、中小企業向けの支援策と称して
○SaaS/クラウド活用によるITを武器とした生産性向上施策
○低金利による融資施策
○様々な補助や奨励金、税制優遇施策
○...その他 人、物、金に関わる様々な支援
これらの支援は、いったいどのぐらいの効果が出ているのでしょう。
実際に長期に渡る検証がなされていないので全く解りませんが、景気の良い話は聞こえてきません。
様々な支援を頂いたおかげで経営が楽になった会社も沢山あるでしょう。しかし、融資を受けても一時金が入るだけであり、恒久的な経営向上には寄与しません。また中小企業のIT活用を促進したり、経営コンサルをしても長続きしません。
当然です。
仕事が無ければ融資されたお金は消えてしまう
だけです。
本来、仕事が順調に受注できていれば、特別な融資や支援は必要ないはずです。
であれば、
中小企業活性化のための施策として初めにやらなければならないことは、
中小企業に仕事を発注する大企業への支援
です。
例えば、トヨタ社への支援を行い自動車が沢山売れれば、中部地区の中小企業の多くは活性化されるでしょう。その結果、国際競争力が増し国益に繋がります。日本には、まだまだ世界で戦える大企業があります。その大企業が活性化してこそ、大企業を取り巻く中小企業に仕事が回り、本来の活性化が促進されるのではないでしょうか。(もちろん、大企業に向かない産業構造があることは認識しています。)
自由競争、資本原理、公平性、癒着などの様々な観点から日本は大企業に対しての規制は設けますが、支援という発想がありません。保護は問題を抱えますが、支援は積極的に行うべきです。
ただ、選挙が近づく度に地元中小企業への直接支援をうたう方々が多くなるのは残念です。素晴らしい技術を持った地方の中小企業がTV等で紹介される度に、複雑な思いを感じるこの頃ですw