「楽しく仕事するにはどうしたらいいか常に考えていたいよね」という未来志向コラム

『龍馬の手紙』〜今の時代を歴史考証するときには

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昨年の大河ドラマ『龍馬伝』に端を発したにわか龍馬かぶれ化は続いていて、
昨年来、龍馬、勝海舟関連の本を読みあさっている。

その中でも比較的ハードルの高かった一冊、
『龍馬の手紙』を先日読了。


現存する龍馬が書いた書簡を年代別に並べ、解説を付けているという内容。
当時の言葉で書かれた内容は活字化されているが、
すべてに約がついている訳ではなく、
かつページ数も多く一見取っ付きづらさを感じる。

龍馬は非常に筆まめな人であったようで、
特に実家の姉、乙女ねんやんには非常に多数の書簡を残している。
現在ドラマになっていたりする龍馬像はこれらの書簡をベースにした歴史考証、
維新後生き残った龍馬と面識のある人の言葉、
それらをベースにした司馬遼太郎の小説などが大きな影響を与えている。
歴史はそうして龍馬を大人気の歴史的英雄にそだてあげていった。

ふと思う。
龍馬の時代については物理的な紙という物質に記載されたものがベースとなって
歴史考証が行われているが、
例えば我々が生きているこの時代を後年考証する場合というのはどのようになるのだろうか。
特に1997年位以降からの電子メールが主流になったコミュニケーションにおいて、
どのようになるのだろうか。
セキュリティのかかったメールボックスを保全/解読できる確率と、
物理的な紙媒体の消失する確率って、
もしかしたらあまり変わらないのかななどとも思ってみたり。
まあどちらにしろ僕らがいなくなった後の世界にはなるのであろうけれど
死ぬ前のタイミングでクラウド上のデータのアクセス権をなんらかして
誰かに知らせないと、僕のなし得るかもしれない偉業は
知られずに終わってしまう可能性があるということだ(笑)


ちなみに龍馬は妻お龍に対しても多数書簡を送っていたであろうことが想像されるが、
龍馬の死後、お龍が土佐を離れる際にすべて焼いてしまったらしく、
残存しているものは少ないようだ。

龍馬は生前、寺田屋で襲撃されたときに一緒に脱出した三吉慎蔵なる人物に、
妻を土佐に送り届けてほしいとの手紙を書く。
三吉慎蔵はそれを忠実に守りお龍を土佐の坂本家に届けるが、
乙女ねえやんとそりがあわなかったのか、半年ほどで土佐を立ち去ったそうである。
その際に彼女の持っていた書簡はすべて焼き払われてしまったようである。
非常に惜しい出来事である。
歴史はこのようにして霧に包まれてきたのであろう。

またまたちなみにお龍はその後横須賀にて別の男性と再婚をしている。
彼女の維新後の生活を三谷幸喜脚本でパロディにした映画
『竜馬の妻とその夫と愛人』は秀作。
是非一見してほしい。


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