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米国出張 スーパーエンジェルとVCの間に創られたブルペン・キャピタル

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ベンチャー投資家といっても米国のそれは種々様々で個性がある。しかも、昨今のエコシステム(生態系)の変化で、共同創業するインキュベーターなどエンジェル/スーパーエンジェルが台頭が目を引くが、その中でもユニークな「ブルペン・キャピタル」(Bullpen Capital)の創業パートナー達とざっくばらんに話をした。

この写真にもみられるように自らをSuperAngel follow-on fund と呼んでいる。
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つまり、スーパーエンジェルが台頭しても、次の資金集めのラウンドにVCをすぐ持ってくるにはちょっとと思うケースもままあるのが現実。例えばColorのようにはなから大きなvaluationで調達できれば問題ないが、そればレアケース。一流VCは一件あたりの投資の絶対額を一定以上にしたい・・・すると創業チームの持ち分は大きくdiluteする。しかも、VCたちは結構うるさい(例えば、いまや大成功のザッポスもVC(セコイア)にはかなり苦しんだ…詳しくは小生監訳の「ザッポス伝説」をどうぞ→ 試読版  アマゾン )。しかし、既存株主だけでラウンドを満たすこともできない。そこで、中継ぎ役のブルペン・キャピタルの出番となる。

もちろん全てのケースで登板となるわけではないが、多数のベンチャー企業が資金調達をするシリコンバレー/ベイエリアでは、肩が冷える間がない位のニーズはある。

各所で記事にも取り上げられた。
TechCrunch|Why Bullpen Capital Thinks We Need Another Venture Fund (TCTV)
VentureBeat|Bullpen Capital will ride the wings of super angels
Wall Street Journal/Venture Wire|Bullpen Capital Offers Relief To Seed-Funded Cos. Seeking More

ソーシャルCRMのAssistlyを皮切りに既に7社に投資している。その中のCFO marketplaceのProformativeもユニークだ。こういう会社をみると米国がうらやましくなる。企業は人なり・・・特にCFOは日本のベンチャーには不足だし。

ランチは庭(こちらは兄弟会社のNetService Venturesの裏、ベンチャー投資家のメッカSandhill Roadです)でバーベキュー。社外のフレンドも来て、自然に親しくなる。
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日本企業でスーパーエンジェルのブームに反応したいと考えているところは、案外こういう投資家とまずはつきあった方が賢明ではなかろうか。

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