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特別支援学校の教科書として活躍する【kintoneのデジタル連絡帳】

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こんにちは。葉月へちまです。

今年もkintoneの魅力をたっぷりお伝えしていきますね!(kintoneのサービスについてはこちら

新年最初に取材させていただいたのは、「京都教育大学附属特別支援学校」です。

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こちらの学校では、主に知的障害のある子どもたちの自立と社会参画を目指す教育が行われています。(「京都教育大学附属特別支援学校」参照)

小学部は二学年ずつの計3クラス。

現在kintoneはその内の1・2年生クラスと3・4年生クラス、5・6年生クラスの計3クラスで使用されています。

主な活用方法は、保護者と学校を繋ぐ【連絡帳】として。

特別支援学校において、【連絡帳】は特に重要な意味があります。

保護者と学校が相互に連絡しあうことで、子どもたちの日々の小さな変化を見逃すことなく、たしかな成長の情報を共有し、証を記録することのできるツールだからです。

元々、紙媒体の連絡帳が使用されていましたが、

写真2.jpg※試用画面です

昨年4月から【kintoneのデジタル連絡帳】を使用するようになりました。

導入してから一体どのような変化があったのでしょうか。

現場の先生方に感想をうかがってきました!

○【kintoneのデジタル連絡帳】の魅力

魅力として挙がったのは、主に3点です。

  1. 先生が子どもたちと接する時間に集中できるようになった
  2. 子どもたちの魅力をたっぷり伝えられるようになった
  3. コミュニケーションツールとして活用できるようになった

1.先生が子どもたちと接する時間に集中できるようになった

紙媒体の連絡帳の時は子どもを通して受け渡しを行っていたため、記帳の時間が限られていました。

先生が記帳にかけられる時間は、給食の時間と子どもたちが帰宅するまでの30分間のみ。

写真3.jpg

その間に生徒六人分の連絡帳を書き終えなければならなかったのです。

しかも給食の時間は連絡帳ばかりにさけません。

先生自身、昼食をとらなければなりませんし、

写真4.jpg

子どもたちの食事を見守る必要もあります。

「私たち教員を信頼してお子さんを預けてくださってる親御さんのためにも、絶対に手を抜くことはありません。......しかしそれでも、給食を飲むように食べながら毎日連絡帳を書くのは正直大変でしたね」

と先生が見せてくださった以前の連絡帳には、

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びっしりと文字が。

手書きというだけでも大変なのに、この文章量とは......。

先生だけでなく親御さんも、忙しい日々の中で相当な時間をかけて連絡帳の記帳をしていたであろうことがうかがえますよね。

【kintoneのデジタル連絡帳】を導入してからは、子どもたちの帰宅までに連絡帳を書き終えなければならないという時間の制約がなくなりました。

そこで、子どもたちが学校にいる間は彼らと過ごす時間に集中し、子どもたちが帰ったあと、じっくり一日を振り返りながら連絡帳の記帳に時間をかけられるようになったのです。

2.子どもたちの魅力をたっぷり伝えられるようになった

先生たちは常にデジタルカメラを持ち歩き、子どもたちのちょっとした変化も逃さず、記録しています。

子どもたちもそれをわかっているからでしょう。

取材中、取り組んでいた課題が完成すると、「撮って!」と先生にアピールをしていました。

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「家族に、成長をちゃんと知ってほしい!」

先生も子どもたちもその気持ちは同じはずです。

しかしこれまでの紙媒体の連絡帳では伝えられる情報量に限界がありました。

文字だけでは、子どもたちの限られた言葉だけでは、伝えきれないもどかしさがあったことでしょう。

けれど、【kinetoneのデジタル連絡帳】ならば簡単に写真や動画を添付できます。

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※試用画面です

伝えたいと思ったことを、思ったままダイレクトに伝えることができるのです。

先生と親御さんたちがkintoneを通じて写真や動画を駆使した報告をしあっているのをみて、

「子どもたちの日々の小さな変化を見逃すことなく、たしかな成長の証を記録することのできるツール」という【連絡帳】の利点が遺憾なく発揮されているなと感じました。

3.コミュニケーションツールとして活用できるようになった

朝の会の授業は、子どもたちの大好きな時間のひとつだそうです。

時間になると、一斉に子ども達がモニターの前に集まりました。

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生活の時間は、【kintoneのデジタル連絡帳】を通してクラスメイトが前の日なにをしたのか発表しあう時間。

各家庭の親御さんたちがkintoneにあげた動画や写真に、子ども達はみんな釘付けでした。

自閉症やダウン症を患う子の中には、同年代のお友達とうまくコミュニケーションがとれない子がいるといいます。

そもそも「コミュニケーション」ってかなり高度な技術を要するものだと思うんですよね。

伝えたいことを言葉にする国語力だったり、相手の話に耳を傾ける集中力だったり。

大人でも苦労するじゃないですか。それがまだまだ成長途中の子どもたちだったら尚更大変なわけで。

【kintoneのデジタル連絡帳】は、そんな子どもたちのコミュニケーションを手助けするツールなのではないかと感じました。

写真9.jpg

子ども達が画面を指差して一生懸命、昨日あった出来事を説明しようとするんです。

「見て! 聞いて! 知って!」

という彼らの思いがひしひしと伝わってきました。

中には、家庭でも【kintoneのデジタル連絡帳】をコミュニケーションのツールとして活用している親御さんがいるそうです。

「学校から帰ってきたお子さんに一日の出来事を話してもらい、お子さんの言葉だけではわからなかったところを【kintoneのデジタル連絡帳】を通して写真や動画を見ながら一緒に答え合わせしているとおっしゃっていました」

まずは自分の言葉で話してもらうことで子どものトークスキルを磨き、さらに「このことが伝えたかったのね?」と確認しながら会話を楽しむというわけです。

「言葉でうまく伝えることのできない子どもたちのためのコミュニケーションサポートツール」としてのkintoneは新発見でした。

○【kintoneのデジタル連絡帳】が教育に果たす役割

今回取材に応じてくださった中川宣子先生は、特別支援学校を「一人一人の教科書を必要とする学校」と呼んでいました。

子どもたちの成長を支援する学舎であるという点においては、特別支援学校も通常の学校と変わりません。

しかし特別支援学校に通う子どもたちの歩む速度はそれぞれちがいます。

「自立・社会参画」という大きな目標に向かってどう導けば良いのか、すべての子どもたちに当てはまる正解の書かれた教科書は存在しないのです。

写真10.jpg子どもたちと過ごす中川先生

「私たちが教科書と呼べるものがあるとすれば、それは子どもたち一人一人の日々の成長を記録した【連絡帳】でしょう。特に【kintoneのデジタル連絡帳】を導入したことで圧倒的な質量のデータが集まり、教育の方針が立てやすくなりました

kintoneの導入を決めたのは中川先生です。

先生は、特に「デジタル」である点が重要だとおっしゃっていました。

「今は、文字をおぼえるのに苦労する子どもたちがタップひとつで簡単に動画を再生できる時代です。今後もIT技術の進歩は彼らのハンディを軽減させていくことでしょう」

だからこそ、少しばかり学びに時間のかかる彼らのために、先生は常に最新技術に接することのできる環境を提供したいと考えたそうです。

最新技術として選ばれた【kintoneのデジタル連絡帳】。

「教科書のない学校」で「教科書」としての役割を担った【kintoneのデジタル連絡帳】が今後子ども達の成長にどのような影響を与えるのか。

これからの活躍がますます楽しみになりました!

○おわりに

kintoneの取材をはじめてから5年ほど経ちますが、もともと私はアナログ人間です。

いまだに取材の時は紙のメモ帳を愛用していますし。そのほうが考えをまとめやすいと思ってのことなのですが。

ともかく。

そういう人間だからこそ、kintoneの導入を不安に思う人の気持ちがよくわかるんですよ。

データが消失してしまったら? とか。
情報が外へ漏れてしまったら? とか。

情報流出の類のニュースをみるたびに、クラウドサービスの安全性について懐疑的になってしまうのです。

でも中川先生から、

「情報漏洩が不安、という意味ではアナログだって変わりませんよ。学校の行き帰りで子どもが連絡帳を落としたら、簡単に情報は漏洩するし無くなるんですから」

と言われてはっとしました。

たしかにアナログだからってデジタルより安全だとは限らないんですよね。

じゃあどうしてアナログよりデジタルのほうが不安に感じるのかというと、おそらくどんなものかをよくわかっていないからだと思うんです。

誰だって未知の物は怖いじゃないですか。

IT技術の導入に足踏みしてしまう人って私のような保守的な人なのではないでしょうか。

けれど今後ますますIT技術が発展していくことは明らかですし、いつまでもアナログツールだけを使用しているわけにはいきません。

だから私達人間も、思考をアップグレードしていかなければならないと思うんです。

スピードは人それぞれでしょうけどね。

私も少しずつですが、kintoneを通してITというものを学んでいきたいと改めて思いました。

というわけで引き続き、kintoneの取材記をどうぞよろしくお願いします!

次のkintone取材記事はこちら。

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