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新 MacBook と Sun/富士通の新サーバ T5440 の比較をしてしまう! (もう、無茶苦茶だ!)

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普通、こんな比較はしないと思います。一方はノートブック PC だし、もう一方は高性能サーバですから。サンと富士通は、10月13日に「UltraSPARC T2 Plus」プロセッサを搭載し、サーバ新製品「SPARC Enterprise T5440」の発表しました。スループットの高さ、仮想化機能、低消費電力が一番の特徴です。一方Apple も10月15日に、新しくなった MacBook ファミリーを発表しました

普通、サーバはサーバ同士の比較、ノートブックPCはノートブックPC同士で比較します(当たり前です)。そんなの普通すぎるし、たとえば私が IBM や HP さんのサーバと比較をしてしまうと、ちょっと下品です。そこで、もう無茶苦茶、ノートブックPCとサーバの仕様を比較してしまえ!という、とんでもないこ とを思いつきました。

で、比較表はこちら。面白いでしょう。
T5440_overview


スレッドとは、昔は CPU と呼ばれていた、演算回路の物理的な数です。この演算回路の数が 256 個ある、ということは、物理的に昔のコンピュータが 256 個並んでいるのと同じです。OS でも仮想的に並列処理を行えるので、恐ろしいほどの並列コンピューティングができます。メモリーが大きいのも、並列処理のために必要なのです。ストレージ が小さいように思えますが、サーバの場合、通常ストレージは外付けなので、ストレージの容量が足りないということはありえません。

さて、MacBook の能力を充分に発揮できるのは、ビデオなどのマルチメディアでしょうね。オルタナティブ・ブロガーの大木さんが、さっそく Apple Store で触ってきたようですが、プライベートのマルチメディアセンターとして、MacBook はとても魅力的です。

Redshifting サンの Sun SPARC Enterprise T5440 Server (正式名称です)は、なぜこんなに非常識に強力な処理能力を持つのでしょう。この図をご覧下さい。企業システムが必要とするコンピューティング能力は、 ムーアの法則に比べて、低い伸びです。○に B の方、企業システムが、一年半後、突然二倍の処理能力が必要になる、ということはありません。まあ、状況に応じて突然二倍三倍になることもあるでしょうが、おしなべて、ということ です。

そんなところに、この 256 スレッドのサーバを出してきた。思いっきり、『サービス過多』なのです。このサーバの処理能力を振り切るような企業システムは、この世に中にはまずないでしょう。出来ると思うなら、お貸ししますので、やってみてください。(気に入ったら買ってねですが)。

つまりは、仮想化と超並列処理を使って、サーバを統合してしまおうということです。大幅なコスト削減と、大幅な省電力、エコ・コンピューティングが可能となります。データセンターで本当にエコロジーを考え、消費電力量を大きく抑えるのであれば、具体的かつ容易な選択だと思います。

さて、このサーバは企業システムを統合してコストを最小化するだけでなく、投資収益率を最大化する、企業の経営戦略にとっての『武器』として使う事にも利 用できます。○に R の方です。このT5400 は特にWeb を使った戦略的システムや SaaS やデータセンター、いわゆる『クラウド・コンピューティング』に利用できます。クロック数が Xeon に比べて低いので、科学計算や HPC には、サンは別のソリューションを持っています。

T5400 の写真です。

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