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2018年の国内第3のプラットフォーム市場の市場規模は14兆8,909億円、2019年には19兆4,817億円に。鍵となるのはDXとAIシステムなどの新たなソリューション

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調査会社のIDC Japanは2019年5月13日、最新の「国内第3のプラットフォーム市場予測」を発表しました。

本調査によると、2018年の国内第3のプラットフォーム市場の市場規模(支出額ベース)は、14兆8,909億円となり、2023年には19兆4,817億円に達し、2018年~2023年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は5.5%になると予測しています。

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出所:IDC Japan 国内第3のプラットフォーム市場予測 2019.5

第3のプラットフォームとは、「モバイル」「ビッグデータ」「クラウド」「ソーシャル」の4つの要素で構成される新しいテクノロジープラットフォームを指しています。

IDCでは、国内第3のプラットフォーム市場を、消費者市場、企業市場、非企業市場(官公庁、自治体および教育)に分類し、同市場を分析しています。

消費者市場では、予測期間前半の成長率は低くなると予測しています。一方、企業市場では、クラウドサービスの利用進行、デジタルトランスフォーメーション(DX)への投資など高い成長率で推移すると予測しており、9.5%のCAGRを予測します。

IDC Japanでは、企業分野を中心に、第3のプラットフォームを活用したDXの取り組みは加速すると予測しており、第3のプラットフォーム技術をクロス活用し、新たなエコシステムを開拓する新事業開発、「働き方改革」の推進、データを活用した顧客エクスペリエンス(CX)向上などへの取り組みなどが、同市場の堅調な成長の背景にあると分析しています。

同市場を産業分野別に分析すると、特に成長が予測されるセグメントは組立製造、小売、専門的サービスで、これらの業種では顧客のDX変革に対応しないと競争力を失うだけでなく、現在の顧客を失うことになるため、危機感があるためと指摘しています。

特に製造業、小売業では、海外の競合他社がDXを進めており、グローバル競争力の維持/拡大を指向していると予測しています。各業種ともに、AIシステム/センシング/拡張現実などの新たなテクノロジーを活用した、プラントのスマート化、コネクテッドサービス、ダイナミックプライシングや無人店舗などの増加などの市場投入が進むことで、堅調な成長を予測しています。

これらの新たなソリューションは、単一のテクノロジーでは実現できず、複数のテクノロジーを巧みに組み合わせることによって達成可能になると予測しています。

IDC Japan では、DXは将来、社会システムの革新を実現するとし、ITサプライヤーは、DXによる社会システムの変化や社会からの要請の変化を考慮しながら顧客の進めるDXに対応し、ITソリューションの支援を行っていくべきであると指摘しています。

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