IT関連で市場成長が予想される分野と市場予測のまとめ【ソーシャル/モバイル/クラウド/電子書籍/スマートTV/スマートシティなど】
日本の経済環境が低迷している中で、市場成長が予想されている分野もいくつか見られます。その中で、ITの活用などにより市場成長が予想される分野について、まとめてみました。
●ソーシャルメディア市場
(国内ソーシャルメディア市場)
ミック経済研究所は2011年1月6日、「ソーシャルメディア市場の広告収入および課金収入に関する調査結果」を公表し、ソーシャルメディア市場201年度売上規模は2005億円で、2013年度には3963億円規模に拡大すると予測しています。
ソーシャルメディアの市場展望と事業戦略 2010年度版 (2011.1.6)
http://www.mic-r.co.jp/mr/00448/index.html
(フェイスブックの広告収入規模)
米調査会社のイーマーケッターは、フェイスブックの広告収入を推計し2009年は7億4,000万ドルから、2012年には57億4,000万ドルにまで増加すると予測しています。
Facebook Drives US Social Network Ad Spending Past $3 Billion in 2011 (2011.1.18)
http://www.emarketer.com/Article.aspx?R=1008180&AspxAutoDetectCookieSupport=1
●モバイル市場
(スマートフォン市場)
MM総研は2010年12月16日、「スマートフォンの市場規模の推移・予測」を公表し、スマートフォン出荷台数は2010年度の675万台から、2015年度には2,410万台に拡大すると予測しています。
スマートフォンの市場規模の推移・予測 (2010.12.16)
http://www.m2ri.jp/newsreleases/main.php?id=010120101216500
(タブレット市場)
調査会社のシード・プランニングは2011年1月13日、「タブレット端末の市場動向」を公表し、タブレット端末は2010年の85万台から、2015年には800万台の市場に拡大すると予測しています。
タブレット端末の市場動向 (2011.1.13)
http://www.seedplanning.co.jp/press/2011/2011011301.html
●クラウドコンピューティング市場
(国内クラウド市場)
調査会社のノークリサーチは、2010年12月15日に、「2010年国内クラウド市場規模調査報告」を公表し、国内のクラウド市場規模は、2010年の596億円から、2013年には3,349億円に拡大すると予測しています。
2010年国内クラウド市場規模調査報告 (2010.12.15
http://pressrelease-jp.com/press/10475/20101215/
(医療クラウド市場)
調査会社のシード・プランニングは2011年2月8日、「医療分野におけるクラウドコンピューティング活用サービスの現状と今後の方向性」を公表し、医療分野におけるクラウド活用に関する市場規模は、2010年には100億円未満の市場が、2015年の1,164億円から2020年には1,928億円に拡大すると予測しています。
医療分野におけるクラウドコンピューティング活用サービスの現状と今後の方向性 2011.2.8)http://www.seedplanning.co.jp/report/02337.html
●電子書籍市場
(国内電子書籍市場)
矢野経済研究所は2010年11月18日、「電子書籍市場に関する調査結果 2010」を公表し、国内の電子書籍市場は、2009年度の630億円から2014年度には1,530億円に拡大すると予測しています。
電子書籍市場に関する調査結果 2010 (2010.11.18)http://www.yano.co.jp/press/press.php/000707
(米国のデジタル教科書市場)
教育ソリューションを手がけるXplanaが2010年5月に公表した「Digital Textbook Sales in U.S. Higher Education - A Five-Year Projection」によると、2010年で5,400万ドルだった市場が、2014年には11億ドル規模に拡大すると予測しています。
Digital Textbook Sales in U.S. Higher Education - A Five-Year Projection (2010.5)http://journal.mycom.co.jp/news/2010/05/26/051/?rt=na
●スマートテレビ市場
(世界のスマートTV市場)
エイチ・アイ・ビジネスパートナーズ株式会社は2011年1月28日、「グローバルスマートTV市場動向と展望」を公表し、世界のスマートテレビの市場規模は、販売台数は2010年の37,900台から2014年には156,100台に拡大すると予測しています。
グローバルスマートTV市場動向と展望 (2011.1.28)http://www.hibizpartners.com/Study/SmartTV/smart_tv.html
(国内のスマートTV動向)
調査会社のシード・プランニングは2011年3月(予定)、「スマートテレビをめぐる業界動向調査」の公表を予定しています。
スマートテレビをめぐる業界動向調査 (2011.3)
http://www.seedplanning.co.jp/report/02588.html
●スマートシティ市場
(国内スマートシティ関連IT市場)
調査会社のIDC Japanは2011年1月31日、「国内スマートシティ関連IT市場予測」を公表し、国内のスマートシティ関連IT市場は、2010年の2,407億円から2015年には5,352億円へ拡大すると予測しています。
国内スマートシティ関連IT市場予測 (2011.1.31)
http://www.idcjapan.co.jp/Press/Current/20110131Apr.html
(スマート交通関連市場)
富士キメラ総研は2011年3月7日、「次世代ITS、EV・PHV向け新サービスなどスマート交通関連市場」を公表し、スマート交通インフラ世界市場は2010年の7.4倍にあたる4,565億円に拡大すると予測しています。
次世代ITS、EV・PHV向け新サービスなどスマート交通関連市場 (2011.3.7)http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=275636&lindID=4
世界のスマートシティの市場に目を移してみましょう。
(世界のスマートシティ市場①)
日経BPクリーンテック研究所が公表した「スマートシティの市場規模」は、2010年の45兆円規模から、2015年には135兆円、2020年には180兆円に達すると予想しています。
スマートシティ市場規模は2020年に180兆円に (2010.11.26)http://eco.nikkeibp.co.jp/article/report/20101122/105335/
(世界のスマート市場②)
富士経済が2010年9月21日、「世界のスマートグリッドの実態と関連市場」を公表し、すマートグリッド関連市場は、、2009年の9,405億円から約6倍の2010年には5兆8,170億円に拡大すると予測しています。
世界のスマートグリッドの実態と関連市場 (2010.9.21)
https://www.fuji-keizai.co.jp/market/10089.html
●(参考)国内全体のIT市場
IDC Japanは2011年2月21日、「国内 ITサービス市場予測」を公表し、2010年の国内ITサービス市場は前年比1.4%減の4兆9,500億円で、2011年は国内ITサービス市場は1.5%のプラス成長の5兆236億円になると予測しています。また、2012年以降、2%台の成長を回復し2010年~2015年の年間平均成長率は2.3%になると予測しています。
国内 ITサービス市場予測 (2011.2.21)http://www.idcjapan.co.jp/Press/Current/20110221Apr.html
●まとめ
以上のようにITが関連する市場では、ソーシャル、モバイル、クラウド、電子書籍、スマートテレビ、スマートシティなど多くの分野で市場の成長が予測されています。大きく市場が拡大していくためには、ビジネスモデル構造そのものも変革が求められていくことになるでしょう。このような成長分野にどのように事業者が参入し収益をあげていくのか、今後の成長分野での動向が注目されるところです。