スマートグリッド普及期の「電気マネー」の可能性について
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民主党が温暖化ガスの25%削減を国際公約としてから、環境ビジネスに俄然注目が集まっています。
日経コミュニケーション(2009.10.15)に『電力売買制度を活用したエコ社会システムの実現 「電気マネー」の推進、通信事業者に期待』という記事を興味深く読ませていただきました。
本記事によると、2020年には以下のことが実現されると予想しています。
- 太陽光発電装置の累積世帯普及率が、約6割(現行の55倍)に達する
- エコカーの比率が、単年度新車販売の約9割、累積保有台数では約4割に達する
- 新築物件のすべてが、断熱対応の住宅になる
- 高効率給湯器の累積世帯普及率が、約9割(現行の63倍)に達する
民主党はこのような社会を実現する施策として、電力の固定価格での買取制度(FIT:feed in tariff)、排出量取引制度、地球温暖化対策税の導入等を想定しているとのことです。
本記事ではFITに伴うビジネスの可能性について触れています。民主党の温暖化削減に向けた施策によって、太陽光発電装置、EV(電気自動車)が普及すると決済資金の流れが変わるとし、「電気マネー」が提案されています。
ここで触れられている「電気マネー」とは、売電対価や企業ポイントを合算したもので、「用途限定型電子マネー・ポイント」であるとし、以下のように分類されています。
- 「電気マネー口座」・・売電の対価や各種ポイントを現金化したお金が専用口座に入金
- 電気自動車に充電する場合の支払い手段
- 「電気マネー・ポイント」・・電気マネー口座を利用して決済する場合にエコ消費用のポイントが付与される
インターネットの世界においても、今や当たり前となったインターネットショッピングや、携帯電話からの決済等ですが、導入当初は本当に普及するのか半信半疑という時代もありました。
電気自動車(EV)、太陽光発電等、今後の環境分野の成長を考えると、電気というインフラの中で、お金がどのように流通し、その決済手段がどうなっていくのかは、今後大きく注目されていくのではないかと感じています。
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