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本を自分の名刺代わりにする

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先日、「第1回ARGフォーラム」に参加してきました。テーマは「この先にある本のかたち-我々が描く本の未来のビジョンとスキーム」です。本フォーラムに参加して感じたことを少し整理してみたいと思います。

それは、本を書くという目的です。本フォーラムの中で著者の印税が9割になったら、著者のモチベーションもあがるのではないか、そのためにはどのような仕組みを考えていけばいいのか、といった議論がなされていたところです。パネリストの議論の中でも「印税の率をあげるべきと」、「市場原理にまかせるべき」等、議論が分かれていたような気がします。一つ言えるのは、本の出版は概ね初版が数千部からということを考えると、多くの著者にとっては、作業時間に見合った収入を得るといったことはなかなか難しいでしょう。

私自身が本を書くという目的は概ね以下の言葉で整理されると思います。

本を自分の名刺代わりにする。(ということで本の名刺を作りました)

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自分の専門領域を対外的に確立することができ、会社に所属しているというよりも、むしろクラウドの著者として覚えてもらうケースが増えてきています。社内外問わずいろんなところとお話をする機会も増え、クラウドというテーマがきっかけとなって人とのつながりが格段に広がってきたということを実感しています。本を名刺代わりにして、様々な機会を得るといったことができるツールと考えるのができるのではないかと感じています。

しかしながら、本を書くまでには様々なハードルがあるかと思います。出版社と交渉する機会をもち、そして出版社の編集会議などで企画を通すことといったプロセスは、知名度の低い著者の処女作であればあるほど相当の労力がかかり、採用されることもなかなか難しいのが現実かと思います。本を書きたいという著者の需要と、出版不況にあえぐ供給側の出版社と、需要と供給はかなりアンバランスな状況ではないかと感じています。本を書きたいという高い目標を持ち、本を書くという機会を土俵にのせるための行動が必要であると考えています。私が本を書くことになったのは、この2年間書き続けたブログがきっかけとなっています。

本を書くことは、本を名刺代わりにして、自分の専門領域やつながりを広げていくという目的のためのツールであると自分自身では整理しています。本の名刺を250枚配り終わり、新たに追加注文をしてみました。また名刺からつながりが広がることを楽しみにしているところです。

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