ネットブックと学校教育
5月21日、IT戦略の今後の在り方に関する専門調査会(第7回)が開催され、中長期戦略素案が公開されました。政府は、三大重点分野として①電子政府・電子自治体、②医療・健康、③教育・人財をあげています。
中でも教育のICT環境の整備を急速に進めていこうという目標を掲げており、
* 児童生徒3.6 人に1 台のコンピュータを整備、普通教室における校内LAN整備率100%、
* 校務用コンピュータ整備率教員1 人1 台、超高速インターネット接続速度を有する学校の割合100%
等の目標を掲げています。世界と比べると日本の学校におけるICT環境はかなりの遅れをとっており、環境の整備が期待されます。
児童生徒3.6人に1 台のコンピュータを整備をしていくためには、今後も市場の拡大が予想されるネットブックの存在は見逃せないでしょう。
デルは、5月20日に教育機関に特化したネットブック「Dell Latitude 2100」販売することを発表しました。教育機関向けの機能として
* 衝撃を吸収できるように筐体の表面はゴムを使用
* Network Activity Lightで教師がワイヤレス接続を監視
* オプションで交流授業ができるカメラ機能も装着可能
* 授業中の電池切れを防ぐため最大6時間の稼働時間の確保
そして、カラーバリエーションも豊富で学校名やロゴ等も入れることができるようです。
デルは、アメリカ市場において販売されるネットブックのおよそ43%が教育市場で販売されると予測しています。日本においても「3.6 人に1 台のコンピュータを整備」とあることを考えると、一般のパソコンよりもネットブックの採用を進める動きが拡大していくことが予想されます。
児童生徒3.6 人に1 台のコンピュータを整備することは、全国で相当数のネットブックやパソコンが配備されることになります。これらの環境を使って学校教育にどのように活用していくのか、情報教育の進め方が学力向上にどのように結び付けていくのか、今後の大きなテーマの一つとなっていくのではないかと考えています。