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「戦略プロフェッショナルの心得」を読んで

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オルタナ新書から発売から出版した永井さんの「戦略プロフェッショナルの心得 ―ビジネスの現場で、理論だけの戦略が実行できない理由」が9月16日より出版されています。

先月、オルタナティブ・ブログのブロガーミーティングにて、永井さんが、本書籍の「自費出版までの道」を説明されましたが、大変興味深く聞かせていただきました。自分の力でここまでされた、まずその行動に大変感銘を受け、自分自身も大変参考にさせていただいています。

実は、この本をある出版社の社長の方にお見せしたのですが、「本当にプロの出版社から出したような本ですね」という趣旨の話をされていました。それだけ完成度の高い本だと思ってます。

本を手にして、翌日に喫茶店に行って、コーヒーを飲みながらじっくりと読んでみました。ソフトバンククリエイティブさんから献本いただいた「経営戦略1分間トレーニング」を読んで、少し頭の体操をしてからこの本に向かい合ってみました。  

その感想を少しまとめてみたいと思います。

マーケティングの理論が網羅されており、すべての章において、そのまとめが書かれている点は、自分自身の頭の中に2回ほど整理される点は非常に勉強になります。  

それから、第八章の「戦略とは何か?」と、1章を裂いて、「戦略」についてしっかりと定義されていました。マーケティング戦略を考える上で非常に重要ではないかと考えています。永井さんは戦略の定義について以下のとおり書かれています。

戦略とは、さまざまな事業環境や自社の能力を考慮して、ターゲットとする顧客を定義し、その顧客を提供する価値を社内外のあらゆる関係者との協業を通じて最大化する方法を策定した上で、ますます速くなる市場やビジネス環境の変化に常に対応しつづけるために、戦略の策定と戦略の実行を常に密接に連携させあって、仮説検証プロセスを通じて継続的な変革を実現していく、一連のプロセスである。

私も企画やマーケティング部門に何度も所属したことがあるのですが、戦略を策定して、実行に移さない(移すことが現実できない)ケースが多々見られます。自社または自部門においての実行(実効)可能性をあまり考慮しないで、事業計画策定だけに見栄えだけ意識して、作ってしまうことが何度がありました。(反省しています。。。)  

市場はどんどん変化し、キャッチアップすることができなくなって、気がついた時に、市場から取り残されてしまうということもあるかもしれません。やはり、戦略策定から実行に移すことのできる環境を用意しておかなければなりません。

戦略とは、一般的に理解されていると思われがちなキーワードですが、実行まで含めたプロセスを捉えているケースはなかったのではないかと思います。戦略プロフェッショナルという重要な仕事を遂行していくために、心得を身につける必要があるということが理解できたような気がします。


少し大げさですが、ブログにおいても永井さんのような考え方が必要ではないかと思っています。ただ発散するように思いだけを書くのではなく、自分が得意とするまたは意識するプロフェッショナル領域を捉え、自分の身の丈にあった情報を発信(たまにははめをはずしても大丈夫です・・)し、そして、行動に移すことによって、自分自身のブランドを構築し、展開していくことができる有効なツールではないかと考えています。

市場のグローバル化とオープン化が進み、そして、景気の先行き不透明感が漂っている中において、企業においても個人においても益々戦略の重要性は増してきているように思います。  

戦略プロフェッショナルの心得を、この本から考えさせられました。


 
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