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ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

イノベーション鎖国

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これまで日本の技術は世界をリードする立場にありましたが、最近はどうでしょうか? 携帯電話はGPSやワンセグなど様々な機能を盛り込み世界と比べても技術的には最高水準です。しかし、多機能な携帯電話であるがゆえに価格も高く、世界と価格競争には勝てず、市場から撤退を余儀なくされるケースも出てきています。

 
以前のブログの中で「アップルやグーグルに日本企業は何故勝てないのか?」というブログを書かせていただきました。勝てない理由として、

  • 年功序列や大学との技術交流があまりない企業風土
  • 日本の技術がサービスとなって実現しにくい風土

の2点をあげさせていただきました。

 
佐々木 俊尚 ()の「ウェブ国産力 日の丸ITが世界を制す 」の中では、閉ざされた日本の要素技術の問題点をあげ、“要素技術の研究が大企業主導型になってしまい、その結果、要素技術が消費者向けのサービスに結びつかない構造にできあがってしまっている”と指摘しています。

 
日本は、世界屈指の要素技術とすぐれた機能を作り上げる技術をもっていながら、その力を発揮することなく終わり、市場から撤退してしまうという悪循環を生み出しているような気がしています。

 
自動車や大型薄型テレビ等は、まだまだ日本は世界市場をリードしていますが、ウェブサービス等の次の技術とサービスが世界をリードできない状態にあります。

 
日本の鎖国文化の壁を打ち破るイノベーションのチカラが必要になると考えています。まさに今日本のおかれている立場は、力をもっていながら国際競争力に勝てない「イノベーション鎖国」の状態にいると言っても良いのではないかと最近感じているところです。

 

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